小売業

駅前のイオンがガラガラ

盛岡市内にはショッピングモールのイオンが2店、
スーパーセンターのイオンが1店あるが、
それより前に出店したのが「マックスバリュ」盛岡駅前北通店。

現在は秋田本社の「マックスバリュ東北」に吸収されたが、
盛岡地区のイオン第1号店でもあった。
開店した日はなんと夜の12時にオープンしたのであるが
大行列に並んで入店したのを今でも鮮明に覚えている。

そのマックスバリュ、開店後ほどなくしてテナント棟を増床、
現在は「イオンタウン」を名乗っているのだが…
このテナント棟、半分以上のスペースが空き店舗になってしまい、
なんともさみしい状況なのである。

飲食店が入っていたスペース。
フードコート形式なのに、なぜか「冷麺」の店と「サーティワン」という
バランスの悪さが災いし、早々に客が来なくなった。
そしてとうとう空き店舗に。
目の前には北東北随一の美容学校もあるのだが…。

今年の冬までは自転車販売の「イオンバイク」が入店していたが、
自転車シーズンの春を待たずに閉店。

その隣のスペースは雑貨店があったが
保険代理店を経てやはり空きスペースに。

同じくテナントとして入っていた地元書店は
出版不況に耐えきれず閉店。
その後、お裁縫グッズの「トーカイ」が入っていたが
ごく短期間で撤退。いまはやはり空きスペース。

残っているのは、奥の方に鎮座する「キャンドゥ」と、
その脇にあるリラクセーション、
手前側の小さいスペースに入居する激安理髪店、
店の正面からは見えにくい場所にある美容室。

4店もあるからにぎわっているかと思いきや、
先述の空きスペースが、テナント棟入り口に集中し、
がらんどうを見せつけてくるものだから、
なんともさみしい状況なのである。

天下のイオンの店、しかも盛岡駅前店を名乗る店なのに、
テナントを埋めるにも苦労するなんてことが、実際にあるのだ。

駅前と言いつつ駅からはやや離れていて(徒歩7分程度)、
駐車場も30分無料で、自動車でのアクセスもそれほど悪いわけでもない。

ただ、冒頭で言ったように盛岡にはすでにイオンの大型店が2店あり、
マックスバリュもすでに3店舗を数える。
ド郊外の玉山地区とはいえ、スーパーセンターも存在する。
すでにイオンは目新しい存在でもない。
それも、この空きスペースの要因の一つなのかもしれないが…。

どの種類の店がふさわしいかも悩ましい。
書店はすでに閉店している。
駅ビル「フェザン」は、新星堂のカフェ併設新業態をオープンさせたが、
1年もたず閉店してしまった。音楽もダメだ。

フードコートの復活…と思ったが、
駅の乗降客を駅ビルから奪うような場所でもなければ、
家族で連れ立ってくるような場所でもなく
(イオンモールではなく単なる食品スーパーでしかない)、
客の入りが読みにくい。

要するに、テナント棟が広すぎたのかも知れない。
先述通りこのテナント棟は増床してできたものであるが、
その読みが甘かったという言い方も出来よう。

この空きスペースがいつ、どのように埋まるのか、
どう驚かせてくれるのか、イオン(正確にはマックスバリュ東北)の
お手並み拝見、といきたいところだが、
当のイオン側が、一番悩んでいることだろう。

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2番手戦略

家電販売店最大手のヤマダ電機が、
店舗大量閉鎖に踏み切った。
破竹の勢いで拡張していった同社にとっては
「試練の年」になる。

むしろ、日本一を維持するために、
赤字の店舗を閉めて、
激戦区の都市部に集中する、という戦略のようだ。

同社にとってはまさに「忌むべき」地方部である我が岩手では
3店舗が閉鎖。
久慈店、二戸店、花巻店。

ただし花巻店については移転し再オープンする予定である。

県北部の久慈、二戸については完全撤退で、
近隣の青森県八戸市の店舗でサポートを引き継ぐという。

二戸店は町外れのような場所にあり、
やや苦戦していたことは想像に難くない。

いっぽう久慈店はショッピングモールに近接する場所で、
交通の便も悪くなかった気がする。
それでも、業界最大手が「敗退」してしまうのだ。

そんなヤマダ電機を打ち負かしてしまったのは、
ヨドバシカメラでもビックカメラでもない。
そもそも両社とも岩手県には目もくれたこともない。

ではコジマ(現在はビックカメラ系)か、といえば、
先の花巻の店ですらとっくの昔に閉めており、
現在は盛岡市の1店舗しかない。

これらの地域でヤマダ電機を追放したのは、
「ケーズデンキ」である。

そう、「かっぱ寿司」や「ツルハドラッグ」「ニトリ」とともに、
田舎のロードサイドには必ずあると言われる家電販売店だ。

東京では多摩地区への出店が中心で、
23区内では「足立」「西葛西」しかない。
ヨドバシやビック、LAVIのように「繁華街の中」
「ターミナル駅のそば」にはないのだ。

同社はそういった「激戦区」を立地の上で避けている上、
もう一つの激戦区、「ポイント競争」とも一線を画す。
そもそもポイントカードがなく、
サポートのための会員カードがあるのみ。

そんな欲のないチェーンだが、
先述の久慈市、二戸市、花巻市でそれぞれ勝ち残っている。

ヤマダは他にも全国各地で閉鎖しまくっているが
それらの地域でも同様のはずである。
たとえば香川県さぬき市では、ヤマダとケーズは
2キロ程度しか離れていないが、ヤマダは閉店している。

ヤマダは「日本一」を勝ち取るため、
地デジや太陽光発電など、さまざまな商機を生かし、
なりふり構わず店舗網を拡大していった。
もともとはロードサイドチェーンだったが、
LAVI業態で都市部にも攻め入り、
ビックカメラのお膝元、池袋では「日本総本店」を名乗り、
三越の跡地に居抜きしてみせた。

いっぽうケーズデンキは都市部には目もくれず
タヌキの出る郊外部に出店を続ける。
高いか安いかと言えば「微妙」。

ケーズデンキは「2番手維持」を公言し、
日本一の覇権争いとは一線を画す。

だからこそ消耗戦に陥ることなく、
店舗網閉鎖とも無縁でいられるのだろう。

日本一のヤマダが「日本一を維持するため」
店舗を大量閉鎖したのと比べて、
涼しい顔のケーズデンキ。

ネット通販という強敵もあり、
先のことはわからないが、
2番手戦略も、悪くないということだろう。

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えげつな~

カーポートマルゼン」のCMが頻繁に流れている。
タイヤ専門店。
スタッドレスタイヤの導入シーズンに合わせたものである。

以前はゴールデンタイムの全国ネットCMだけだったが、
ここへきて、岩手のTV局で直接CMを流しているようだ。

この会社は大阪の堺が本拠地で、
店舗は多くが関西地方にあり、あとは埼玉に1店あるのみ。

それがなぜ岩手でCMを流すかというと
「全国送料無料」だからである。

WEBサイトで商品を品定めし、
あとはポチッとすれば、大阪からタイヤやホイールが届くという仕組み。

確かに、タイヤやホイールなんて、
多くのカーユーザーにしてみれば、
生でじっくり品定めすることはあまりなくて、
スペックやメーカーの評判なんかで決めることが多いだろう。

タイヤは重くてでかく、送料はかかりそうだが、
店側とすれば大量仕入れ、大量販売ならばペイするというわけだ。

岩手県内にも、タイヤ店なり、カー用品店、
ガソリンスタンドなどタイヤを売る店は多いが、
それと真っ向から正面衝突、というか「側撃」的な対決となる。

これら実店舗で品定めし、
実際の買物はネット…まさに「ショールーミング」である。

ビジネスはビジネス、文句は言えないけれど、
なんともえげつない商売、という気もする。

カーポートマルゼンのCMは単純。

「タイーヤマルゼン、タイヤーマルゼン、
ホイールマルゼン、ホイルーマルゼン」。

関西弁の節回しで歌いながら、
たくさんの店員が倉庫の中でタイヤを転がす。
そして「全国送料無料」をアピールする。

これが"なにわ流"や!買わんとナンコ沈めたろか!
…と言わんばかりのCMには、
ついつい「えげつな~」と思わされる。

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タケダスポーツ

盛岡市に本社を置くスポーツ用品チェーン、タケダスポーツが
民事再生法を申請。負債54億円。(河北)

青森・岩手・秋田・山形の各県に店舗網を拡大、
一時は北海道にも進出していた。

当該地域に住んだことのある人なら、
「タケダスポーーーツ!」という雄叫びCMは、
聞いたこともあるだろう。

敗因はいくつかある。
まず大手資本との競争。

同じ東北地盤のゼビオや、
イオン系のスポーツオーソリティ。

一度岩手を撤退したアルペンも
先日、再び盛岡に進出するなど、
戦いは激化していた。

その中でタケダスポーツは、
店舗年齢の過ぎた、中規模な店舗が多かった。

「時代遅れ」。
古色蒼然としたロゴマークが
タケダスポーツの現状を反映していた。

一時はスキー用品で大きく売り上げを伸ばしたようだが、
御存知の通り、スキー人口は大きく減少。

危なくて面倒で金のかかるスキーに
若者はそっぽを向いて、
スマホの小さい画面でお金を使っている。

スキー華やかなりし頃はタケダスポーツも
釈由美子や眞鍋かをり、佐藤江梨子といった
売れっ子タレントを起用していた。

それが「りんご娘」という、
青森県限定のアイドルに変わった時、
タケダスポーツの退潮を感じた人も多かったことだろう。

同社の売り上げ減は、
東日本大震災も少なからず影響していたと思う。

全国資本のヴィクトリアを買収するなど
上手に会社を大きくしたゼビオが、
「同じ東北の企業のよしみ」で、支援するという。

同情される哀しさはあるし、
いつか看板が「XEBIO」に変わる懸念もある。
小規模な店舗を中心に、
店舗網の整理も必須であろう。

東北に明るい話題が続いた中で、
また少し、暗くなるような話であった。

倒産といっても破産ではなく民事再生なので、
タケダスポーツは変わらず営業中である。
明日、行ってみようかな。

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ホーマックニコット

ホームセンター・ホーマックの新業態・「ニコット」を訪問する機会に恵まれた。
訪れたのは岩泉町の岩泉店。
商圏としては大きくない場所にある。
すぐ近くには競合するコメリハード&グリーンもある。

店自体は大きくなく、中規模なスーパーマーケット程度。
コメリH&Dとほぼ同じくらい。

ただしコメリとコンセプトは大きく異なり、
日用品・食料品に力を入れているのがポイント。
肉・魚・野菜という「生鮮三品」も取り扱っており、
まさに食品スーパー機能を兼ねているのだ。

基本はホームセンターなので、
家具からネジ類、ペットフードといった品がメインである。
家電も一部取り扱っているが、
さすがに小規模業態のため品ぞろえは薄かった。

食品は北海道の本部で仕入れたと思われるものが多いが、
さすがに生鮮品は近隣から仕入れており、
ラベルには「二戸市」「盛岡市」が見られた。
全日食から仕入れを行っているようだ。

レジは現金かカード。
ホーマックでは使える「Edy」は使用不可だった。
今後の改善点か。

もともと「ホーマックニコット」は、
買収した函館のホームセンターが起源。
今年店名とおなじ社名に変更したそうで、
岩泉店が岩手県進出一号店。
今後、県内の「買い物過疎地帯」に増えていきそうだ。

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トライアル盛岡青山店

本日オープンの「トライアル」盛岡青山店に行ってきた。
トライアルは福岡県が本拠地のスーパーマーケット。
北海道から熊本県まで170店舗が営業中という。

青山店は24時間営業で、酒類や薬も取り扱う。

場所は「コンビネーションプラザニットー」1階。
いろいろなテナントが出たり入ったりするビルで、
最近まで1階は「トイザらス」が入っていたが、
イオン盛岡南に移転してしまった。

青山地区と言えばスーパーの激戦区でもあり、
近くには生協やユニバース、ビッグハウスにマイヤといった競合店がひしめく。
そんな場所に全国チェーンが堂々の「岩手初進出」である。

盛南地区に新店を建設する情報は以前から報道されていたが、
ここの空きテナントの情報を察知し、
居抜きを決めてしまったのだろう。

オープンは9時半。開店前は当然のごとく大行列。
チラシも配布されたしテレビCMも少し流れていたので、
それを察知した人々が多数詰めかけた。
夏休み期間でもあり子供連れも多く見られた。

9時半少し前に店は開けられた。
感想としては「淡泊」。
BGMもなく(実際は開店後しばらくして低音量の音楽が流れ始めたが)
壁は真っ白で味気ない。
「これは!」という特徴を期待していただけ、なんとも肩すかし。

オープンセールなのでコーラなどが安く売られていたが
PBも思いのほか少なかった。

ただ驚いたのは、青森や岩手の商品が多数並んでいたこと。
生鮮品はもちろんのこと、南部せんべいのラインナップが結構あった。
岩手初進出でだいぶリサーチをしたのだろうか。

「野菜ソムリエ」資格を持つという某局の女性アナが
テレビカメラを引き連れていて、映らぬように移動。
開店時間にはテレビはこの局しかいなかった。

お米のセール。10キロ2980円とお買い得。
値札には「岩手県産」と書かれていた。
店員は「宮城県産…岩手県産のお米ですよー」と言い間違えていた。
宮城と岩手の区別がつかないということは、ヘルプで来ているんだろう。

レジ前あたりで立っていた店員の名札をチラッと見ると
「東日本新店担当」と書かれていた。さすが全国チェーン。

衣類他のスーパーとひと味違うのは、家電消耗品・DIY関連の品揃え。
メジャーやハンマー、軍手などといった品物がそこそこ豊富
(もちろん専業のホームセンターにはかなわないが)。
カー用品、とくに芳香剤の品揃えもあり、
DVD-Rとかインクジェットプリンター用のインクも一通り揃っていた。

隣にはケーズデンキ、真向かいにはイエローハットもあるのだが
これらの客もいただいてしまおうという寸法か。

思ったほど売り場は広くないのだが、
限られた売り場をプリンタインクや車の芳香剤で占めるあたりは強気である。

この日はポイントカード10倍という大盤振る舞いであった。

さほど離れていないドンキホーテあたりもライバルに捉えているのかも。
スーパー激戦区であるが、実際にはこの店が面する運動公園の並びには
食品スーパーはなく(かなり離れたマルイチくらいか)
隠れた穴場といえるかもしれない。

(追記)
再度訪問。「たのはたヨーグルト」まで置いているとは思わなかった。
店内アナウンスがユーモアがあり
「これを使うとお肌スベスベですよー。あ、私はあまり見ないでくださいね」
といった調子で、レジの店員も笑っていた。

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幻の駐車券

盛岡市の中心市街地の某商業施設に行く。
そこのテナントでしか買えない商品があるからだ。

日曜日…
そのお店に行くと、主人はおらず、
奥さんと思しきオバさんが店番。
日曜日は「店長」もいないし、
その品物も今日はないの、と。

あらあら…日曜日だし、
しょうがないか。世間は休みなんだもんね。

日曜日に買い物するのが当たり前、だと思っていた認識を改めようと、
思った…その時までは。

せっかくなので、とりあえず別の品物を買い求めた。
近くの有料駐車場に車を停めていたので、
サービス券をもらおうとしたら、
オバさん曰く「私じゃわからないの」。
えっ、日曜なんだし車で来るお客さんいるでしょうに…
「あそこの事務所の人に聞いてくださる?」。

で、レシートを持って事務所に行くと、
初老の(ちょっと口のクサい)オヤッさんが出てきた。

しかしそのオヤッさんも「オレ、わかんねーんだよな」。
駐車券に書かれた文字を読んでみせるのだが、
つまりそれは何もわかっていない証拠。
ほんとの「休日当番」なんだろう。

しょうがないのでビルの管理事務所まで行って、
守衛さんに話を聞こうと思ったのだが、
守衛さんは守衛さんでしかなく、駐車場のことまでは知らない、と。
その有料駐車場の係員に聞いてもらえませんか、と。

駐車券には思いっきり「店舗でサービス券をもらってください」と
書いてあるのに、サービス券どころか
何もわからない人ばかりだった。

有料駐車場に戻って係員に聞いたが、
答えはやっぱり「お店に話を聞いてもらわないと…」。
もうラチもあかないので、普通に駐車料金を払って、
クルマを出しました。

うーん、これが中心市街地なのかな、と。
自家用車で来店する前提の、郊外のお店では
まずこんな対応はありえない(まず、駐車場無料が普通だし)。
見事なたらいまわしで、腹を立てる人もいるだろうし。

これじゃ若いお客は来ないよなぁ…。

日曜日だからしょうがない、と思おうとしたけど、
もうそんな時代でもないでしょう。
郊外店は週末がかきいれどきなんだから。

こんなこと書くと、また"素敵"なコメントを頂戴するんだろう
(承認しないけど)。

こんなブログ書かなくてもいいような、
ほんとに素敵な対応をしてくれないと、
市街地からお客さん、いなくなっちゃいますよ。

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XYZ水沢日高

昨日本格オープンしたというショッピングモールを見に
奥州市水沢市へ。

すでにスーパーのユニバースは開店済みで、
15日が本格オープン。
といっても一部店舗はまだ開店していなかったが。

Xyz1


お目当ては、岩手初進出の「ダイユーエイト」。
福島県が地盤のホームセンター。
このチェーンが強力すぎて、ホーマックは福島県に
入っていけないというほどの存在である。

さっそくポイントカードを作る。
グリーンスタンプだという。そりゃいいや。

中は中くらいの広さ。
食べ物系が比較的充実している印象。

洗剤系で「ミツエイ」製を多く見かけた。
さすが福島の企業。

ただミツエイ自身は風評対策なのか本社を東京に移したようで
ラベル上の住所も東京に切り替わっている。

DVDプレーヤー1980円などバカ安価格で奉仕していた。

いろいろ買い込んで、さっさと盛岡に帰ろうかと思ったが
こんな大風の中やってきたのに…と、
マツモトキヨシも見物。
盛岡以外ではこちらも初出店。岩手3店目。
むむっ、ダイユーエイトよりも安く売ってるものもあるな…

Xyz2


なんなら、とユニバースも。
ここは2月初旬には開店済み。
同じアークスグループ、ジョイスのシマである岩手を
順調に南下するユニバース。

すぐ近くにはジョイスも営業している中での開店。
グループ内で自由に競争させる
「八ヶ岳連峰経営」のアークスらしさを感じる。

レジに並んだが、先に会計していた客が
恐ろしい数の商品を購入していて、
だいぶ待たされてしまい、ちょっとイライラしていたのだが
それを察知した店員、
「お待たせしまして申し訳ありません」と一言声をかけてくれた。
この気遣い、ジョイスの店員にできるかな、と考えつつ。

以前も書いたが、メーカー製の洗剤なんかは
ダイユーエイト、ユニバース、マツモトキヨシ、
3つの店全部で売ってるのね。
そのうえ周辺にも競合店舗があるわけで、
消費者は賢さを要求される。

さらに店側は他店との戦いに加え、
そんな客との頭脳戦にもさらされる。

このショッピングモールには100円ショップがなかったんだけれど、
「あえて」なのかな…なんてこと考えながら
風の中を盛岡まで帰ってきたとさ。

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動く、コンビニ業界

四国のサークルKサンクス加盟店が、
セブンイレブンへの鞍替えを表明。
裁判沙汰になっている。(東洋経済

セブンは四国進出をアナウンスしており、
それに呼応したものであるが、
オーナーの「サークルKサンクスじゃ戦えない」
という声は必死だ。

セブンとサークルKサンクスの
「弁当」への評価は月とスッポン。
サンクスの弁当をほめる人は聞いたことがない。
なんででしょうね…。

そういえば、サンクスはよく地元放送局と
タイアップ企画をやったりするが、
セブンはそんなことはまずやらない。
…やる必要がない、ということなのだろう。
横綱相撲。

そもそも「サークルK」と「サンクス」の屋号を
どちらかひとつに統合できなかった時点で、
勝負は見えていたように思う。

もはや中身は同じなのに、看板は昔のまま。
どちらの屋号で出店するかの基準もあやふや。
ブランドイメージもサークルKとサンクスで分散化してしまう。

たとえば岩手の場合、県の北のほうをのぞけば
ほとんど「サンクス」しかないのに、
CMでは「サークルKサンクス」を謳わないといけない。

統合するコストをケチった代償だろう。

サークルKサンクスは複雑な歴史をたどり、
現在はユニーの傘下にあるが、
「セブンアンドアイ」のように思い切って、
親会社のユニーの名を出すことも検討できたはず。
(岩手など一部地域では「ユニー?なんだそれ?」と言われるのが関の山だが…)

もうひとつ、デイリーヤマザキは業績悪化のため、
山崎製パンに吸収され、
同社が手掛けてきた「Yショップ」と
運営を統合する方針。(読売

そもそも、食品製造業が、コンビニまで手掛ける
メリットは薄れてきているのかもしれない。

消費者動向をつかみたければ、いくらでも方法はある。
パンを作る会社がおにぎりやお弁当、電球に絆創膏、
アダルト雑誌まで売る必要があるのかどうか。

そうでなくても、公共料金支払いだの、
コンサートチケット予約だの、
商品宅配だの、コンビニがやる仕事は
どんどん増加している。

そのあおりで、地方の中小チェーンは
激化する戦いについていけず続々と脱落。

岩手県では、「スパー」がローソンに統合し、
「キャメルマート」がファミリーマートに変わった。

全国的にも、同じように中小チェーンが
看板を下ろす事例が相次いでいるのだろう。

コンビニチェーンはセブン、ローソン、ファミマの「3強」に勢力がまとまりつつある。
am/pmがファミマに吸収されたのは記憶に新しい。

ココストアやポプラ、セイコーマートは
次の台風の目になりそうだし、
イオン直系のミニストップも、
ここへきてローソンに歩み寄りつつある。

個性豊かな看板が失われていくのは惜しいしつまらないけれど、
消費者はそんな情緒など二の次だし、
FC・オーナー側はもっと必死だ。

10年後、全部「セブン-イレブン」に変わっていたら、
それはそれで面白くないけどね…

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7パーセントの理由

盛岡駅の駅ビルに立ち寄る。
名は伏せるが、某店の店先に小さな張り紙。

「なるべく現金でお願いします」。

なんだろう、と思っていたら、
横に小さい字で
「クレジットカードでは、店側が6~7%負担しないといけません」。

最初、これを見たときに、違和感というか、
消費者としては怒りにも近いものを感じた。

支払い方くらい、消費者の好きにさせてくれよ。
それにこの駅ビル自体、ハウスカードがあって
「クレジットカード使ってね」って、自分で言ってるじゃないか。

「クレジットカードを使って」と言っておきながら、
片方では「使うな」って、
おかしいだろ。

…しかし。
「負担金6~7%」って。
よく通販サイトなんかで、「商品代金到着時に、
業者にクレジット払いできます」
なんどと書いてあるが、よく見ると「手数料は商品代金の7%」などとある。
3000円買ったら手数料210円。
ウーン、結構高いな。

この店にしてみると、
売り上げが300万円、全部クレジットカードだったとすると、
21万円が信販会社に取られてしまうことになるのだろう。
ウーン、結構でかいぞ。

自分のところで「クレジットカード使ってね」と
言っているにもかかわらず…と言ったが、
それはこの「駅ビルの運営会社」が言っていることで、
テナントは好む好まざるに関わらず、
カードOKと謳わざるを得ないのだろう。

この駅ビルには、大手アパレルチェーンや大手ドラッグストアの店舗も入っているが、
大手ならばクレジット払いされても、
7%の手数料は体力でなんとか我慢できるだろう。

しかしこの張り紙をしていたのは、
どう見てもこぢんまりとした小規模経営の店だ。
7%は痛いだろう。

そう思うと、先ほど感じた怒りも収まろうというものだ。

ここ数年、あらゆる支払いはなるべくクレジットカードにしている。
ポイントがつくからだ。
しかし、一括払いでも消費者には手数料が一切かからないのに、
なぜポイントが入ってくるのだろう、とふしぎには思っていたが、
実はそのポイントの分は、店が負担していたのだ。

これからは、現金も見直さないとね…と、
薄くなった財布を見て思い直した次第である。

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