旅行・地域

日帰りの衝撃

とあるテレビで「韓国に日帰り旅行」というのを聞いた。
実際、東京や大阪からは、
日帰りで韓国に行って帰ることが可能という。

朝、空港を発って韓国に渡り、
韓流ドラマのロケ地めぐりを楽しみ、
東大門市場でショッピングを満喫し、
焼肉などのグルメを堪能して、
日付の変わらないうちに帰宅できる、という。

岩手では不可能な話だなぁ…と思ったのだが。

そもそも逆に考えれば、
東京の人は岩手に日帰りすることも可能だが、
韓国に日帰りすることも可能なのだ。

つまり…日帰りでなくてもいいけれど、
在京者の旅行先として、岩手と韓国は同列なのだ、
ということに気づいた。
外国と競争しなければならないのだ。
台湾も日帰りは可能である。

そうはいっても、外国だよ…と思うが、
LCCなどの登場でハードルは格段に下がり、
現地の言葉に詳しい友達がいればなお気軽に行ける。

むしろ、東京から見れば岩手のほうが、
韓国よりもよほど「異国の地」なのかもしれない。

所詮は国内なのに、さほど気軽に行けるわけでもない岩手より、
気軽に行けるのに、異国体験が楽しめる
近くの外国の方がよほどエキサイティングなはずで…。

外国が身近になること。
これは脅威だ、と思う。

気を引き締めていかなければ、
岩手は東京に、また捨てられる。

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ビジネスホテル哀歌

仕事で東横インに泊まった。
業界大手だけにホスピタリティは高いほうだろう。
ただ、文句もある。
まず、予約サイトが重い。先日も予約しようとしたらまあ反応が鈍いこと。
時間帯にもよるのだろうが。
あげく、取ろうとしていた残り1部屋を取られてしまった。
で、実際にチェックイン。
この東横インはエレベーターが1個しかないから待たされる。
部屋に入るとカードキーを差し込み口に入れて電気を通電させる方式なのだが、
シェーバーを充電したまま外出したい時など困る。
部屋を出ると電源が切れてしまうのだ。
他のビジネスホテルだとクレジットカードなどでも反応するのだが
東横インの場合は専用カードを検知するシステムらしく、
他のカードでは動作しない。
ちなみに今回泊まった東横インは1個のコンセントが、
外出しても動作する仕組みだったので助かったが、
そうなっていないところもある。
それと室内に置いてある本。聖書とか仏典は定番であるが、
「内観」とかいう、やや宗教がかったハウツー本が必ずあり、
著者は東横インの創業者になっている。
違法改築事件でふてぶてしい会見を行って一世風靡したあの人だ。
あの顔面を思い出したら本を開く気にもならない。
それと、他誌の転載だけで構成したという中身のない室内誌。
「実用新案登録済み」とあるが、ちょっと知財をかじった人間なら
これが何の意味も持たないことは自明の事実
(逆に何も知らない人は、これでちょっと感心してしまうからやっかい)。
そして朝食。東横インの売りなのだが、
ただでさえ狭いロビーにテーブルと椅子をこれでもかと並べ、
残ったスペースに料理を配膳してあるからさらに狭い。
セルフサービスはいいとして、狭いから食事を運ぶのも一苦労。
この間なんか、客が他の客にぶつかって、
味噌汁をこぼしあわや大惨事というところも見た。
しかもこの時期は夏休みのクソガキもわんさといるし、
それと中国人をはじめとしたアジア人客のうるさいことったらない
(外国人差別と言われても仕方ないが、
ガイジンとの接触が少ない我々田舎者は困惑する)。

…文句ばかりついてきたが、
「文句があるならもっと高いホテルに泊まれバカ」と言われたら
返す言葉もない。
それに、東横インが水準以上のビジネスホテルであることは、
いろんなホテルに泊まってきた経験から言わせてもらえる。
もっとひどいところはいくらでもあるからね。
とりあえず、10回泊まると1回無料になるらしいので、
それを目指して、上に書いたようなことはしばし我慢させてもらいます。

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よそ者の「流儀」

紫波町の再開発プロジェクト「オガールプラザ」の
プロデュースに関わった、「投資銀行家」の「ぐっちーさん」。
ネット上ではよく名前も聞く人だが
(それなりにトラブルもあるようだがこれは有名税だろう)、
縁あって、岩手のこのプロジェクトに参画したようだ。

ブログで「オガールプロジェクト」の成功について語っている
この人口規模の街で、補助金も一切もらわず黒字を叩きだした、
どうですかお客さん、と。

ただ、そのあとの文面がいただけないものだった。

オガールに客を奪われた、と叫ぶ地元商店主達を「攻撃」しているのだ。
プロジェクト立ち上げ時に、協力してもらえなかったようなのだが、
そのために彼らを「抵抗勢力」と呼び、
「厚顔無恥」「怠慢」とこき下ろしている。

「オガールには客が来た。あんたらはどうだ、ざまあみろ」
と言わんばかりの(実際の文面はここまでではないが)痛罵。

確かに「ぐっちーさん」は成果を出したかもしれない。

協力してもらえず、政治的な「攻撃」もされたようだから
怒り心頭も理解はするが。

しかし、いきなり東京からやってきて、
客をごっそり持って行きながら「ざまあみろ」はないだろう。

だいたい、商店街の経営者たちは、
「過去の成功体験が忘れられず」、
高齢で頭も固いのが常、というのは
「ぐっちーさん」もご存じのはず。

相手は沈みゆく船で、黙っていれば死ぬ人たち。
ノウハウや知見を持っているのならば、
そういう人々こそ、救ってやってこその「成功」ではないのか。

その「ぐっちーさん」が「オガール」に誘致した、
「シアトル系カフェ」は、短期間であえなく閉店している。

値段が高い、という評判だった。
「東京流」「グローバル流」の成功法則が、
田舎でも絶対成功するわけではないのである。

「町をよくするのはよそ者、若者、ばか者」とはよく聞くが、
「郷に入らば郷に従え」という言葉もあるではないか。
「愚っ痴ーさん」ではイケマセン。

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岩泉線廃線

岩泉線廃線へ。
既定路線だったのだろう。

県の記者会見。
会見に応じた上級職員が
「(JR東日本が)経済合理性だけで廃線を決めることに怒りを感じる」
などとコメントしていたが、
おそらくこの職員本人も怒っていない。
お役人らしいエクスキューズのポーズだ。

経済合理性ばかりを追うのは確かに悪いかもしれないが
それで赤字をふくらませたのが「国鉄」だったわけで…。

岩泉線を復活させても、
それを岩泉線の努力だけで取り戻すのは未来永劫不可能。

確かに、税金を投入する、
もしくはJRが山手線の収益半年分も出せば、
きれいに直せるだろう。

しかしそれをやれば、ほうぼうから指弾される。
岩泉の方々もそのことはよくご存じだったはずで、
地元もあきらめムードが漂っていた
(実際に行って話を聞いたりしたので知ってます)。

むしろ道路網として整備し、
バス等のインフラに活用したほうが効率的だし、
住民の利便にもつながる。

鉄路=シンボル、なのは分かるが、
それにこだわっていては話は先に進まない。

行政もそれを理解し、事態の打開に動いた。
重ねて言うが県の役人は怒ってみせただけだ。
実際は陰でJRと交渉を重ねていたのだろう。

主役はあくまで住民、である。

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日本一の味

楽天イーグルスが日本一。

中央マスコミは、仙台市内のフィーバーばかりを取材して、
「東北は歓喜の渦に包まれた」的報道を繰り広げている。

隣県は、さほどのフィーバーはないけどねぇ。
イオンなどが多少盛り上がっている程度で。

そりゃ、「東北」を標榜する球団が日本一になって
悪い気はしない。
ただ、大喜びする人もいるだろうけど、
大多数は「あーよかったね」程度の感想であろう。

宮城県の新聞、河北新報はすさまじかった。
日本一の翌日、一面で通常は右にある題字を左に寄せてまで
「イーグルス日本一」を大々的に報じた。

この興奮は岩手県までは伝わらなかった。
残念か、無念か、はたまた当然か。

「東北は一つになった」と喜ぶ向きもあるが、
鼻白む思いもする。

そのことについては以前も書いたので繰り返さないが…。

楽天球団自体の「怠慢」は指摘されてしかるべきだろう。
「東北」を標榜しながら、東北各県の巡業は各県1回ずつ、
青森県に至っては試合ゼロだった
(適正規模の球場がないのも理由のようだが)。

これじゃ、まだまだ楽天ファンは増えません。
巨人ファンのまま。

そねみ交じりで言わせてもらえば。

震災とは無関係に、
「東北」の名をいつもほしいままにする宮城・仙台への不快感は、
ほかの5県はいつも感じているはず。

東北支社、東北本部、東北の中心、東北の領袖…
いつも「東北=仙台」。

東北限定商品はずんだ味か牛タン味。
東北のみなさんのために来ました、といって
仙台に来て東京に帰っていくアーティスト。

半分ねたみで言ってるわけですが。(笑)

「東北が一つに…」「東北が歓喜に包まれ…」
「東北はこれで復興する…」と、
フィーバーにわく仙台の喧騒を見た中央マスコミが美辞麗句。

宮城県外のリアクションなど
ろくに取材もしていないのに。

ものごとの表面だけなぞるのは、
マスコミ、とくにテレビのキー局が得意とするところだから
いまさら何を言ったってカイゼンされることもないけど…。

マスコミに教えられるまでもなく、
仙台市も被災地だってことくらいは知っています。
でも他県にも被災地はあります。

それに、国分町あたりは今でも盛り上がっているって言うけど
他県でそんな話は聞かないし。

「東北の代表」として、
おいしいところをいつも持っていく仙台、宮城。

その「おこぼれ」を預かるだけの他県は、
日本一フィーバーを冷静に見ている。

楽天球団も、中央マスコミも、
そのところ、もう少し目を配っていただきたい。

東北が一つになった方が美しいかもしれないけど、
まだまだ、東北は一つじゃない。
仙台が東北の中心であることに異論はないけれど。

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「あまちゃん」より「あめちゃん」!?

「あまちゃん」の記憶が薄れつつあるなか、
ツイート検索してみると、
「あまちゃん見てへんからわからへん」「あまちゃん嫌いやねん
といった書き込みが妙に目立った。

「関西では『あまちゃん』は不人気」なんて言ってたしなぁ。
やっぱりそうなのか…

…と思ったのだけど。
視聴率で見る限り、日本人の半分以上は見てないはずだし
(録画やBSで半分は見てたという説もあるが)、
関西に限ったことではないのかな、という結論。

おそらく、その「関西弁ツイート」が目についただけだった。
っていうか、方言でツイートしてるのって関西人だけじゃね?とも。
普段から関西弁使ってる…というか、つこてるし、
電脳空間上で同じ口調になるのは当たり前なのだ。

東北人は東北弁でツイートしないし、
九州人は九州弁を使ってつぶやかない。
例外もいるけど、関西人ほどじゃないでしょう。

東京でも、関西弁は妙に目立つ。
方言を隠そうとしない。

いかに関西弁、近畿方言が「地位を得た方言」であるかの証左だろう。
本来の「都」であるわけだし、
いまもテレビで関西方言を聞かない日はまずないし。

やっぱり東京行ったら、東北弁、ズーズー弁は隠そうとするもの。

最近、東北弁を使う若い方言タレントが出てきているけど、
隠そうとしてきたことの反動なんだろうな、と。

ただあれもレアケースで、
いま高校生とか子供から方言を聞くことはまずないし。

「あまちゃん」では「GMT」という地方出身者が
アイドルグループを結成する、という設定があったけれど
若い女の子が「なまり丸出し」で話し合う、なんて、
現実にはまあありえない。
ありえないから、面白いわけだね。

GMTには関西出身者はいなかった。
だって、視聴者は関西弁を聞き飽きてるんだもんね。
宮藤官九郎はそこをよくわかっていたのだろう。

主演含め、キャストにかなり関西出身者がいたが、
ほとんど聞かれることはなかった。

唯一、古田新太演じる太巻が、
関西弁を「恫喝」するときに使い、
「悪のアイコン」になっていた。

だから関西の視聴者に嫌われた…わけではないんだろうけど。

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優勝に思う

Twitterでさんざん申し上げたが、
「東北全体が楽天イーグルス優勝で盛り上がっている」という
報道に違和感。
仙台だけじゃね?というのが素直な感想だ。

東京のマスコミは、仙台かせいぜい宮城県の被災地を取材したくらいで、
他県まで取材することもなく、
「東北」という名のついた球団が優勝したから東北全体で喜んでるでしょ、
みたいな「上っ面」の報道をしているにすぎないのではないか。

普段、試合をやってるのは仙台だけ。
東北各県では数えるほどしか行われない。
これで地元の球団が優勝したヨ!っていう雰囲気に、なるだろうか。

まあ気の持ちようで、「東北」って名乗ってる球団なんだから、
素直に応援し、喜べばいいじゃない、と言われそうだけど。

シーズン中だって、岩手のテレビ局が楽天の情報を伝えるのは、
岩手出身の「銀次」選手のときくらいだったし。
むしろ岩手出身ならば、「大谷翔平」や「菊池雄星」のほうが
よほど話題の中心だった。

まあ、確かに雰囲気的には、
「元気のない東北に明るい話題!」と言っておけば
オールハッピー、オールオッケー、なんだろうけどね。

こんな「優勝」という愉快な話題に
水を差すのも、申し訳ないのだけれど…。
楽天球団がもっと「仙台を出る」「東北に根差す」よう努力していれば、
もっと素直に喜びますよ、私だって。

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「あまちゃん」に見る「ふるさとの良さ」

ドはまり…「あまちゃん」に。
最初は見なかったが、あまりの話題っぷりに、
5月の半ばから途中参戦。
評判通りの面白さである。

盛岡が舞台になった「どんど晴れ」は
ほとんど話題にならず、
主演女優が少し売れたくらいだったが、
「あまちゃん」はすでに民放番組が取り上げるなど
ブレークしたと言っていいだろう。

ロケ地である久慈市は観光客が集まって大変…と聞いていた。
先日仕事で久慈市へ行く機会があった。

で、どんな変わりっぷりかを見届けようとしたが…
確かに商店街の店には番組のポスターがすべからく貼られていたが、
人通りはいつも通り、閑散としていた。
平日だったし、まあ、こんなものだろう。

「海女さん」の郷である「小袖地区」にも立ち寄った。
土日祝日はマイカー規制がかかっているという人気ぶり。

初めて行ったのだが、なるほどこりゃマイカー規制するわ。
小袖海岸に行くためには、浜辺の細い道を1キロほど走らなければならないのだが、
浜は岩場になっていて、道路のすぐ脇はごつごつした岩肌。
運転を少し間違うと、車をこすることになる。

要するに「不便」なのだ。
なるほど、ドラマでも描かれているように、
「こんなところにいたくはない」「都会に行きたい」
と思うのも、無理はない。

田舎とはそんなもので、
「こんなところの何がいいんだ」と、皆思っている。
魅力なんかない、よその観光地の方がよほどいい、と。

不便な小袖海岸にも、
観光バスがたくさん乗り付けていたのを、この日見た。
まあこれはテレビ効果なのは間違いないけれど…。

「琥珀」のように磨けば光る「観光資源」が、
実は眠っているのだ、どの「田舎」にも。

不便な集落が「風光明媚」に見え、
地元の人間はおいしいとは思わない郷土料理も、
他人には魅力に映る。

キーワードは「よそ者」。
ドラマでも、東京から来たアキちゃんが、
「北三陸」というショボくれた街を輝かせていくが、
地元にいては気づかない魅力を、「よそ者」、
他から来た人が教えてくれる。

別に長期移住者でなくても、
立ち寄った人が「これ、面白いね」と言ったら、
「あ、こんなものでも観光資源になるんだ」と
気づくことは、大事なのだろう。

我がふるさと、良きものだけれど、
他の人は、何とも思わないんだろうなぁ…と、思わずに、
自分で見返してみるのもいい。
他人に教えられるだけでなく。

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途切れた線路、止まった列車

地元紙の投稿欄が、「被災地鉄路特集」ということで
被災した線路、とくにも「JR山田線」についての
投稿を集中的に掲載していた。

当然のことながら、元に戻してほしい、という
投稿が大勢を占めた。

東日本大震災で被災地の路線は軒並み被害を受けた。
JR山田線、大船渡線、気仙沼線、
そして第三セクターの三陸鉄道。

うち、気仙沼線、大船渡線は鉄道での復旧をいったんあきらめ、
線路のあった場所を専用道路とした
「BRT」というバスの形式で復活している。

山田線については駅も被災・消失したところが多く、
被災した路線については復旧の見通しは立っていない。

先の投稿欄においては、
「JR東日本は、責任をもって山田線を元に戻すべき」
という主張がほぼ100%であり、
県内マスコミもおおむねこの主張である。

第三セクターの三陸鉄道は、国の補助や海外からの支援を受け、
線路の復旧を続け、一部は運転再開している。

もともと赤字体質だった三陸鉄道と違い、
JR東日本は黒字企業であるため、国の補助も、
海外の支援も受けられない。
山田線を元に戻すにはJRが自助努力をしないといけないのだ。

JRは山田線の復旧について慎重な姿勢を崩していない。
なぜJRは元に戻そうとしないのか。

それは「費用が掛かりすぎる」「費用対効果が望めない」からである。

山田線ももともと赤字体質であった。
そこへきての震災被害。

線路も駅もせん断され、さらに周辺地域も破壊され、
駅周辺に住んでいた住民は、駅から離れた高台に移り住んでいる。
元より少なかった住民はさらに少なくなっている。

したがって、駅を復旧させたとしても、乗る人がいない、
ということになってしまうのである。

確かに、東京の山手線の収益1年分くらいあれば、
山田線の復旧はまかなえるだろう。

しかしJR東日本は山田線だけで商売をしているのではない。
青森県から静岡県までの広範囲で鉄道を営業している。

もともと赤字路線で、さらに赤字になることが確実な路線に、
貴重な資金をつぎ込むほど、いまのJRはお人よしではない、
ということを、理解しなければならないだろう。

「責任をもって」と言うが、
それは「国鉄」、日本国有鉄道だったからであり、
現在山田線を運営するのは、東日本旅客鉄道、という民間企業なのだ。

岩手県では震災に先立ち、
閑散路線の「岩泉線」が土砂崩れで壊滅的被害を受け、
事実上の廃線となった。
こちらも、住民は復旧を、復旧を、と言い続けたが、
JRは結局復活させることはなかった。

「JRは、そんなものだ」と、このとき学んだのではなかったか。

山田線が復活した方がいい、という意見には賛同する。

しかし「私が乗っていた山田線、復活してよ、できるでしょ」
だけでは、「受けざる者の物ほしさ」にすぎない。

「客」「地域住民」「被災者」としての意見を声高に叫び続けても、
岩泉線の時と同じく、
オーナーであり実権を握るJRに「廃止」を押し切られるだけだ。

JRの立場に立って考え、戦略的に進めたい。
資金の工面をどうするのか。今後の営業は。
線路を移設する必要もあるだろう。

「マイレール」。まさに私の線路だ。

JRさんにお願いして維持してもらう、のではなく、
自分たちが、JRをコントロールしてでも、復活させる…

そのくらいの気概がないと、
資本金2000億円の企業は、そうそう動かない。
止まった列車のように…

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スタッドレスタイヤ

スタッドレスタイヤのCMが、9月末から放映開始している。
北海道では9月1日から始まったらしいが…。

ガッツリ凍った道路の上を走る車が、
スタッドレスタイヤのおかげでビシッと止まる、そういう趣旨なのだが、
正直言って、いまから冬道の運転を想像させ、ウンザリさせられている。
スタッドレスったって、すべるときは滑るからね…。

それにしても各メーカーのCMは豪華である。

ダンロップは天下の二枚目・福山雅治をCMに起用し、
「東北の冬に」とアピールしている。

いっぽう、横浜ゴムは天下のYAZAWA、矢沢永吉を起用。
北のカーキチどもの琴線にビンビンとビートを効かせまくっている。

ブリジストンは通年ではあるがTOKIOの長瀬智也をキャラクターにしており、
昨年からは石原さとみと共演している。

先述のダンロップはCMとは別に、
千原ジュニアら吉本タレントを起用したキャンペーンも展開している。

さまざまな販促攻勢が行われているのだが、
そもそもスタッドレスタイヤって、
そんな広告費を投下して見合うほどに、売れるものなのだろうか。

確かに北海道や東北、北陸等では必須の物であるが、
大消費圏たる首都圏ではあまり必要ないだろうし、
もとから車を持っていない人も多い。

中部圏から西では、雪は降れども、すぐ溶けてしまうだろう。
(それが溶けずにパニックになるのを、
毎年我々は笑って見ているわけだが)

いやむしろ、逆なのかな。

首都圏で売れないから、北海道や東北が主戦場になり、
少ないパイを奪い合うために、
不相応に見える販促費の投下合戦が繰り広げられているのだろう。

正直言って(2度目)、「滑らない」「氷に効く」なんてのは
お題目みたいなもんで、滑るときは滑るからね。

冬道の運転は、ドライバーの注意力、気力に依存するところが大きい。
滑らないなら、死者出ませんから。

まあそれでも、みんなスタッドレスタイヤは買うんだけどね…。

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