田園寄席
2月18日、矢巾町・田園ホール。
翌日も県民会館の落語があるので、当初は行かない予定だったが、
直前にテレビのCMを見て、やっぱり行こう、と思いチケットを入手。
道路状況はあまり芳しくなかったが
なんとかがんばって矢巾町役場隣のホールに到着。
客席は前方7割の入りだが、後方はスカスカで、2割といったところ。
まあ、しょうがないですかね…
2時開演。
開口一番は「林家いっぽん」。
ネタは「饅頭怖い」の前半。饅頭は出てこなかった。
口調はよいが、滑舌をもう少し鍛えれば…。
笑わせ方がまだこなれていないと感じる。
続いて春風亭一之輔。いま話題のホープ。
3月に真打昇進するとのことで拍手。
6歳の息子に「パパは3月がピークだね」と言われた、
という話でひと笑い起こし、
学校寄席の話をしたあと「牛ほめ」へ。
やはり真打になるだけのことはあり、前座噺でもキチッと笑いを取っていく。
その後は桃月庵白酒。前回の来県時にはスルーしてしまったので
初めて拝見。見れば見るほどおまんじゅうのような顔。
長嶋茂雄の「アメリカに行って『外人が多いですね』と言った」という小噺から、
「佐々木政談」へ。こどもの口調が非常にいい。
細かい部分で少し聞き取りにくい部分があるしゃべりかな。
休憩後、「ぴろき」登場。笑点ではもうおなじみ。
珍妙なかっこうのオジさんが出てきて客席ドッ。
「『おばあさん100歳まで生きられますよ』『あたしゃ102歳だよ』」
「親に『生んでくれなんて言った覚えはない』と言ったら、
『こっちも頼まれてたら断ったよ』」。
客の人数もあってか、ドカンというものはないのだが、
それがこの人の芸風には合っていた。
トリはおなじみ鈴々舎馬風。
昨年の「ラジオ寄席」公開収録以来。
毎度おなじみ林家三平のエピソード。「パンツ破けたよ、またかい」。
当代の小さんの下の世話をした話や、木久扇親子、当代・正蔵三平兄弟の話など。
期待していたが、談志の話は一切しなかった。
「キスしよう」「いやーん、またにして」というエロ小噺のあと、
古典でもやりましょうか、と言うので、おっ、と思ったが、
結局小噺2つ。お姫様が上品な音でオシッコした後、
ばあやがオシッコすると妙な音がする、という噺と、
電気屋が奥さんのオッパイのさきっちょを指でいじりながら
「このラジオは音が出ないなあ」。
すると奥さん「まださし込みしてないじゃない」という噺。
「久々にやるべ」「坊主が寝てからよ」「じゃあ寝かしてこい」。
「どうだ寝たか」「まだ寝てないわよ」「もう寝ただろ」「まだ寝ないわ」。
一服して「いい加減寝ただろ」息子が起き出して「まだ寝ないよ」。
下品な笑いで客席の心をグッとつかんでいく馬風ワールド。
高田浩吉の「土手の柳」を歌ったあと、
まさかと思えばやはり「美空ひばりメドレー」に突入。
今回は3曲くらい、記憶してるのと違う曲が入ってたなぁ。
笑いの止まらぬオバちゃんがあちこちにいた。
で、1曲披露します、といってマイクをにぎると、
曲が流れ出し、下手からいっぽんと一之輔が現れ踊り出す。
馬風、ときおりジョークを飛ばしながら熱唱。「お手上げ節」という曲だそうな。
一之輔本人によると「久々なので踊りは練習した」とのこと。
もう1曲イントロが流れ始めるとハッピにネクタイの男性も登場。
馬風「ここのホールのガードマンです」と言うが、
おそらくマネージャー(馬風の長男)ではないかと思う。
「峠です~」を連発する歌詞から「峠の歌」と判明。
1コーラス終わるたびに踊る3人がはけようとして、
もう1コーラス馬風が歌い始めるのでずっこけるという流れ。
「うちの孫弟子のいっぽんをよろしく」
「次は一之輔の時代です~♪」。
ぬかりなく若手のアピールも行い、
ダンスチームも馬風もはけて緞帳が下りていった。
記憶力が鈍いので馬風の報告に偏ってしまったが(笑)、
やはり馬風のサービス精神のたくましさは凄かった。
一之輔、白酒、ぴろきもよかった。
いっぽんは踊りの小ボケのほうがウケを取っていたがよしとしよう。
2時間、大満足の公演であった。もう少しお客さんが来るとよいのだが…。
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