自家用車のスピーカー交換
自家用車のスピーカーを交換した。
しかも、自分で。
ここ数年、カーステレオの音が
バリバリ割れるのが気になっていた。
大きな音、高い音になると、
ものすごい音響で「バリバリッ!」と鳴るもんだから、
耳にも悪いし、心臓にも悪いし。
スピーカーが古くなったのでは、と推測し、
交換することにした。
自動車用品店にやってもらうのが
簡単だしベストな方法なんだろうが、
生来のケチで、無駄な料金は支払いたくないし、
それ以前にもう古い車だから、
お金をかけるほどもないかな、と。
スピーカーはフロント部分に内蔵されている。
調べたところ、「コアキシャル」というタイプらしい。
当然サイズもいくつかあるようだが、
車種で検索すれば、どのサイズが合っているかは
すぐ分かる。
人に聞けばいいんだろうけど、
友だちも知り合いも少ないもんで
(同級生に自動車整備工がいたんだが、今は疎遠になっている)、
インターネットが何でも教えてくれる時代。
ただ、ドンピシャリの情報というものはない。
なにしろ自動車のスピーカー交換を自分でやるような人は
「カーキチ」が中心なので、
余計なカスタマイズをしている事例が圧倒的に多いのである。
スピーカーを「コアキシャル」という通常タイプではなく、
マイクみたいな形の特殊なスピーカーに変更したり、
ドアの内側に穴を開けてスピーカーを増設したり…。
俺はただ「交換したいだけ」なのに…。
まあ、そんな情報をつまみ食いして、
どうにかカー用品店で最安のスピーカーを入手し、
交換を試みる。
まずはスピーカーカバーの取り外し。
本来は専用の用具があればいいらしいが、
マイナスドライバーを突き刺してこじ開ける。
ただ、刺さりどころがわからなくて、
ここで最初の苦労。
カバーの周縁部にマイナスドライバーをあちこちさしていれば、
刺さりどころが分かる。
で、ドライバーをテコの原理で押し下げればカバーがバカッと開く。
中に入っているのは、古ぼけた純正スピーカー。
左右ともに案の定、共振部がきれいに破けている。
このためにバリバリという音がするのである。
スピーカーはねじ止めされているので、
これをプラスドライバーで外す。
カーステレオとスピーカーはコードでつながれていて、
プラス極とマイナス極の2本の線が延びている。
しかしこの配線の末端は、特殊なコネクターで純正スピーカーとつながれていた。
特殊コネクターとスピーカーの外し方が一瞬分からず焦ったが、
ラッチが見えたので、このラッチを押さえて
引っこ抜くと、コネクターをスピーカーから外すことができた。
購入したスピーカーは、このコネクターが刺さる部分などなく、
単に無機質な端子が2つあるだけだった。
さて、どうしようか。
カー用品店にはコネクター変換の部品も売っているようだが、
スピーカーの説明書きには、配線を直接接続する方法しか書いていない。
思い悩む、第2の苦労。
思い切って、コネクターと配線を、ラジオペンチで切断した。
「切断」という、「部品を傷つける」作業が発生するこの時点で、
ギブアップする人は多いだろう。
配線はプラス線とマイナス線、それぞれビニール被膜でくるまれている。
はさみで被膜に傷をつけ、ビニールを1センチほど抜き取る。
テレビの同軸ケーブルの加工でさんざんやった作業なので慣れっこであるが、
このカーステレオにつながるケーブルが異様に短く、作業に難儀。第3の苦労。
このケーブルを、購入したスピーカーに付属していた配線に接続する。
プラス線とマイナス線の区別があるので注意しながら、
説明書きのとおり、金属線同士を絡ませて、付属してきたキャップをかぶせる。
あとはこの配線をスピーカーにつなげる。
付属の配線の末端部は金具がついていて、
スピーカーにある、先述の「無機質な端子」に刺さるようになっている。
プラス線とマイナス線では端子の大きさが違うため、間違うことはない。
親切ですね。
あとはスピーカーを取り付け、ねじで固定する。
付属してきた振動防止のシート(カッコ記号「(」みたいな形)をつけた方がいいようだが、
純正スピーカーにもそんな加工はされていなかったし、
そもそもシートを貼り付けるスペースもないので、
今回はやらず。
また凝り性な人は「バッフルボード」という、スピーカーをより確実に固定するための
部品を用意するようだが、もちろんそんなものも使わない。
単にスピーカーをねじで固定するだけ。
あとはスピーカーカバーをかぶせておしまい。
音を鳴らすと…
なんとも強烈な違和感。
音が良すぎるんだな。当然、バリバリも言わなくなったけれど。
もう少しおとなしい音でもいいのに…というくらい、
よく鳴っている。
とりあえずバリバリを直したかったので、大満足である。
もうこの車を手放すまではバリバリは言わないと思うし…
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