日本一の味
楽天イーグルスが日本一。
中央マスコミは、仙台市内のフィーバーばかりを取材して、
「東北は歓喜の渦に包まれた」的報道を繰り広げている。
隣県は、さほどのフィーバーはないけどねぇ。
イオンなどが多少盛り上がっている程度で。
そりゃ、「東北」を標榜する球団が日本一になって
悪い気はしない。
ただ、大喜びする人もいるだろうけど、
大多数は「あーよかったね」程度の感想であろう。
宮城県の新聞、河北新報はすさまじかった。
日本一の翌日、一面で通常は右にある題字を左に寄せてまで
「イーグルス日本一」を大々的に報じた。
この興奮は岩手県までは伝わらなかった。
残念か、無念か、はたまた当然か。
「東北は一つになった」と喜ぶ向きもあるが、
鼻白む思いもする。
そのことについては以前も書いたので繰り返さないが…。
楽天球団自体の「怠慢」は指摘されてしかるべきだろう。
「東北」を標榜しながら、東北各県の巡業は各県1回ずつ、
青森県に至っては試合ゼロだった
(適正規模の球場がないのも理由のようだが)。
これじゃ、まだまだ楽天ファンは増えません。
巨人ファンのまま。
そねみ交じりで言わせてもらえば。
震災とは無関係に、
「東北」の名をいつもほしいままにする宮城・仙台への不快感は、
ほかの5県はいつも感じているはず。
東北支社、東北本部、東北の中心、東北の領袖…
いつも「東北=仙台」。
東北限定商品はずんだ味か牛タン味。
東北のみなさんのために来ました、といって
仙台に来て東京に帰っていくアーティスト。
半分ねたみで言ってるわけですが。(笑)
「東北が一つに…」「東北が歓喜に包まれ…」
「東北はこれで復興する…」と、
フィーバーにわく仙台の喧騒を見た中央マスコミが美辞麗句。
宮城県外のリアクションなど
ろくに取材もしていないのに。
ものごとの表面だけなぞるのは、
マスコミ、とくにテレビのキー局が得意とするところだから
いまさら何を言ったってカイゼンされることもないけど…。
マスコミに教えられるまでもなく、
仙台市も被災地だってことくらいは知っています。
でも他県にも被災地はあります。
それに、国分町あたりは今でも盛り上がっているって言うけど
他県でそんな話は聞かないし。
「東北の代表」として、
おいしいところをいつも持っていく仙台、宮城。
その「おこぼれ」を預かるだけの他県は、
日本一フィーバーを冷静に見ている。
楽天球団も、中央マスコミも、
そのところ、もう少し目を配っていただきたい。
東北が一つになった方が美しいかもしれないけど、
まだまだ、東北は一つじゃない。
仙台が東北の中心であることに異論はないけれど。
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