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2016年3月

ハンサム紳士は嘘つき紳士?

一夜でスターに成り上がった「経営コンサルタント」K氏。
ハーフ、MBA取得、コンサルタント業務…その全てが「ウソ」の可能性が強まっている。

ハーフ風の名前だが、純粋な熊本出身という。
ならばあの顔立ちは…というと、「美容整形」らしい。

MBA取得もしておらず、オープンセミナーを受けただけ。
そもそも「テンプル大学卒」も虚偽で、日本校を中退しただけ。

さらに、経営コンサルタント自体もしていなかった可能性が高まっている。
15年ほど前には「声優」をしていて、その頃の写真もネットに出回っている。
今の写真と比較すると、確かに同じ人物だろうと思われるが、
いまは鼻筋が眉間からすらっと伸びている。

いっぽう15年前のK氏の鼻は顔の真ん中にあるだけ。
名前も当然、日本人の名前を名乗っていた。

これらの情報が真実とするならば、
K氏は「大嘘つき」だった、ということになるわけだ。

そんな人物を、テレビ・ラジオ各局は
「ハンサムな経営コンサルタント」として起用し続けていた。
素性を調べることもなく、である。

まあダマされるほうが悪いわけだが、
よくもまあ、ダマし通したな、とも思う。

いつまでもウソを貫き通せると思っていたのだろうか。
おなじみ「センテンススプリング」が暴き出したわけだが、
そうでなくても、いつかは必ずバレるはずなのだ。

そうとうな「肝」がないと、こんなことはできない。
中身は薄っぺらとしても、
とりあえず報道番組でも通用するコメント力は持っていたわけだし。
そして、整形らしいとはいえ、あの美しい顔面と、
(声優活動で鍛えたのだろうが)美しい声。

報道が明るみに出てスパッと身を引く潔さだけは見上げたものだが、
事務所の社長には「4月からどうすればいいのでしょう」と
泣き言も言っているという。

前回も同じことはもう仕上げだが、
すわった肝、コメント力、顔面、美声…
経営コンサルタントじゃないとしても、
このスキルを別な場所で生かしてほしいものだ。
ただ、もう虚偽や偽装はおやめなさいね。

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消えゆく者の哀しみ

岩手県花巻市の老舗百貨店「マルカンデパート」が閉鎖を発表。
建物の老朽化が原因という。

マルカンは花巻市の中心市街地の顔ともいえる店舗であり、
閉鎖による影響は大きい。

同店といえば最上階にある「レストラン」が有名。
昔ながらの「デパートの大食堂」である。
三越などとは違う「B級感」が売り物で、
むやみに多すぎるメニュー、レトロ感あふれる内装が客の心をつかんだ。

そしてなんといっても名物は「ソフトクリーム」。
10回巻くという特大サイズで、そのままでは食べられないので
割り箸ですくって食べるのが「流儀」。
これだけを食べに来る客も少なくなく、
いつもマルカンの大食堂はにぎわっている。

…しかし、それ以外のフロアは「百貨店」というにはほど遠く
(といっても百貨店協会には所属しているが)、
市内にあるイトーヨーカドー(岩手県唯一の店舗!)の方がよっぽど品揃えはよい。

「古色蒼然」は、レストランでは魅力でも、
百貨店ではマイナスポイントでしかなく、いつも閑古鳥が鳴いている。

市街地の空洞化は花巻でも進んでおり、競合店はとうの昔に閉店。
マルカンがなくなれば、ますます客足は遠のくだろう。

せめて大食堂だけでも…と思うけれど、
「古ぼけたデパートの大食堂」に価値があるのであって、
取り壊した後に平屋のレストランを作っても、もう客は来ないだろう。

高校生らが存続を求め署名活動を始める動きもある。
署名を集める気持ちは分かるが、
経営する方の気持ちは、学生にはまだ分からないだろう。
ただ、この純粋な行動が何かに結実すればよいな、とは思う。

そして盛岡市でも「盛岡バスセンター」が閉鎖の危機を迎えている。
盛岡市役所にほど近い場所にあるバスターミナルで、
建造して50年を経ていて、こちらもレトロ感でいっぱい。
客がいるのだかいないのだか分からない時計店や、
とうの昔になくなった「チューイングボン」の看板を掲げる売店など、
時代に取り残されたような作りが、
レトロマニアやバス愛好者達には魅力のようで、「聖地」扱いされている。

しかしこちらも老朽化にはあらがえず、補修も不可能。
中心市街地活性化計画で、バスセンターを近代的ビルに建て替える計画が持ち上がった
が、
これも徐々にトーンダウン。
近隣のデパート跡地はマンションに建て代わったが、
このエリアもまた空洞化が進む状況。
バスの乗客も全盛期にはほど遠い状況で、
バス会社の運営を苦しめている。

国際興業系列のバスセンター運営会社が、先述の計画からの撤退を発表。
バスセンターは閉鎖・解体され、更地になって売却されるのが濃厚となっている。

しかしバスセンターがなくなればターミナルが消滅し、混乱は必至。
移転するとしたら、この一帯の魅力は失われ、やはり集客が見込めなくなる。

先述通りバスセンターは民間で運営していたが、
これもまた「経営する方の身になる」と、厳しいものがある。

もうからなければ撤退、当たり前の話。
「民間の活力を活用する」と、場合によってはこうなるのだ。
かといって行政が舵取りすれば御の字なのかといえば、それも難しいわけで…

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ハンサム紳士の落とし穴

フジテレビの新ニュース番組のキャスターに内定していた
経営コンサルタントのK氏が、「学歴詐称」を週刊誌に指摘され、
出演中の番組含めすべて自粛を発表した。
ハーバードでMBAを取得、などとしていたが
「WEBに載せていた経歴はβ版だった」とK氏は言い訳している。

K氏はハーフで、いわゆる「イケメン」。
バリトンボイスで声までイケメン。
「報道ステーション」など、テレビ・ラジオに引っ張りだこだった。

フジの新番組は、K氏とモデルの市川紗椰を番組の顔にする予定だった。
メインキャスターに、アナウンサーや報道記者でない人物を起用することで
親しみやすさを狙ったようだが、開始直前に出鼻をくじかれた格好だ。

疑惑を伝えたのはまたも「センテンススプリング」こと週刊文春。
K氏は前述の通り超売れっ子であり、
こういうスクープはいつ出てもおかしくないはずだが、
新番組のメインキャスター起用ということで
K氏に狙いを定め、「身辺調査」に及んだのであろう。
そして「ベストすぎるタイミング」でのスクープに至った、と。

本来であれば、「身辺調査」はフジテレビがすべきだった。
学歴詐称が分かっていれば絶対起用しなかっただろう。
しかし、低視聴率にあえぐフジテレビは「焦った」のかもしれない。

K氏は「経営コンサルタントに肩書きは本来不要」とも言っている。
確かに学歴よりも能力さえあれば活躍できるわけで、
おそらくマスコミ出演で「本業」はおろそかになっていただろうが
これで「本業」に戻れるわけだ。

しかしテレビとなれば、中身よりも見た目勝負。
知的でダンディなハンサム紳士は視聴率を稼ぐにはピッタリだったはず。
そこにあった「落とし穴」に見事にはまってしまったフジテレビ。

番組スタートまで2週間、もはや代役は充てられないだろうから
しばらくは内部人材(記者など)でやり過ごすのだろうが
当初の思惑は外れてしまうわけで。

しかしフジテレビ、ついてない。
経営コンサルタントに助言してもらったらいいよ。

(追記)
K氏はその後、学歴詐称のみならず、
整形疑惑、さらには「経営コンサルタントですらなかった」可能性も指摘されている。
「平成のクヒオ大佐」なるキャッチフレーズも…
この能力、どこかで生かしてあげられないか。
どうです、フジテレビ。

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