« 広告にイライラ | トップページ | スマホに振り回される »

2番手戦略

家電販売店最大手のヤマダ電機が、
店舗大量閉鎖に踏み切った。
破竹の勢いで拡張していった同社にとっては
「試練の年」になる。

むしろ、日本一を維持するために、
赤字の店舗を閉めて、
激戦区の都市部に集中する、という戦略のようだ。

同社にとってはまさに「忌むべき」地方部である我が岩手では
3店舗が閉鎖。
久慈店、二戸店、花巻店。

ただし花巻店については移転し再オープンする予定である。

県北部の久慈、二戸については完全撤退で、
近隣の青森県八戸市の店舗でサポートを引き継ぐという。

二戸店は町外れのような場所にあり、
やや苦戦していたことは想像に難くない。

いっぽう久慈店はショッピングモールに近接する場所で、
交通の便も悪くなかった気がする。
それでも、業界最大手が「敗退」してしまうのだ。

そんなヤマダ電機を打ち負かしてしまったのは、
ヨドバシカメラでもビックカメラでもない。
そもそも両社とも岩手県には目もくれたこともない。

ではコジマ(現在はビックカメラ系)か、といえば、
先の花巻の店ですらとっくの昔に閉めており、
現在は盛岡市の1店舗しかない。

これらの地域でヤマダ電機を追放したのは、
「ケーズデンキ」である。

そう、「かっぱ寿司」や「ツルハドラッグ」「ニトリ」とともに、
田舎のロードサイドには必ずあると言われる家電販売店だ。

東京では多摩地区への出店が中心で、
23区内では「足立」「西葛西」しかない。
ヨドバシやビック、LAVIのように「繁華街の中」
「ターミナル駅のそば」にはないのだ。

同社はそういった「激戦区」を立地の上で避けている上、
もう一つの激戦区、「ポイント競争」とも一線を画す。
そもそもポイントカードがなく、
サポートのための会員カードがあるのみ。

そんな欲のないチェーンだが、
先述の久慈市、二戸市、花巻市でそれぞれ勝ち残っている。

ヤマダは他にも全国各地で閉鎖しまくっているが
それらの地域でも同様のはずである。
たとえば香川県さぬき市では、ヤマダとケーズは
2キロ程度しか離れていないが、ヤマダは閉店している。

ヤマダは「日本一」を勝ち取るため、
地デジや太陽光発電など、さまざまな商機を生かし、
なりふり構わず店舗網を拡大していった。
もともとはロードサイドチェーンだったが、
LAVI業態で都市部にも攻め入り、
ビックカメラのお膝元、池袋では「日本総本店」を名乗り、
三越の跡地に居抜きしてみせた。

いっぽうケーズデンキは都市部には目もくれず
タヌキの出る郊外部に出店を続ける。
高いか安いかと言えば「微妙」。

ケーズデンキは「2番手維持」を公言し、
日本一の覇権争いとは一線を画す。

だからこそ消耗戦に陥ることなく、
店舗網閉鎖とも無縁でいられるのだろう。

日本一のヤマダが「日本一を維持するため」
店舗を大量閉鎖したのと比べて、
涼しい顔のケーズデンキ。

ネット通販という強敵もあり、
先のことはわからないが、
2番手戦略も、悪くないということだろう。

|

« 広告にイライラ | トップページ | スマホに振り回される »

「ニュース」カテゴリの記事

「小売業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17134/61701489

この記事へのトラックバック一覧です: 2番手戦略:

« 広告にイライラ | トップページ | スマホに振り回される »