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さんまのお笑い向上委員会

なんともやっかいな番組である。

26年ぶりに、土曜夜に明石家さんまが帰ってきた…
と言うキャッチフレーズ。

言わずと知れた「ひょうきん族」のことである。
といっても、若い視聴者は
タイトルを聞いたことがあるくらいだと思うが。

準深夜帯ということで、
作り込んだコントとは対照的な「トーク」主体である。

笑い声が常に響き渡る映像からするに、
スタジオの中は大いに盛り上がっていることは
容易に想像できる。

ただ、出演者陣からは、ピリピリと張り詰めた空気感も感じられる。

初回から3回にわたってのゲストは「流れ星」であったが、
第1回目はスタジオに呼ばれず、
2・3回目は居並ぶ先輩の前で
オロオロした表情でギャグを披露するのが精一杯。

良くも悪くも、「お笑いモンスター」明石家さんまが
「太陽」として、スタジオ内のすべてをコントロール。
有無は言わせない。

ベテランの今田耕司、太田光、堀内健が
それなりに暴れはするが、
モンスター・さんまの鋭い目は常に笑っていない。
少しの隙間さえあれば自分も割って入ろうとする。

ほかの中堅~若手芸人は
「話すことを許されて」初めて口を開く程度。

一応は「ゲストの悩みに答え、お笑い文化を向上させる」
というお題目はあり、進行上の台本もあるのだが、
それらはほぼ無視され、
ただただその場その場で盛り上がったギャグを数珠つなぎしていくだけ。

いずれ、すべてはさんまが取り仕切る。

先述通り、ギャグが速射砲のように繰り出され、
スタジオは笑いに包まれている。

ただそれが視聴者に伝わっているかと言えば
必ずしもYesとは言えないだろう。
スタジオの盛り上がりを「整理」して伝えていないからだ。

というか整理することさえできないだろう。
やりたいようにやっているだけなんだから。

そして、出演者陣に張り詰める「緊張感」だけは
ビシビシと伝わってくる。
もしさんまに振られたらどう返せばいいか、
芸人達は常に考え続けているに違いない。

それに当意即妙に返せる頭脳を持つベテランはまだいいが、
若手などはパニクってしかたないだろう。

初回ゲストの流れ星がまさにそれだったはず。
その証拠に、いつもはウケるちゅうえいのギャグが見事にスベり続けていた。

もはや何が面白いのだか、
よくわからないまま、画面からは笑い声だけが聞こえ続けるという
カオス状態の番組である。

はっきり言ってしまえば「視聴者を突き放す番組」だ。
自分たち、いやさんまが自分だけ面白ければいい。
そういう雰囲気で作られている番組である。

なんとかついてこれる視聴者はいいが、
おそらく大方の視聴者は10分とついていけないだろう。
3分、いや1分で脱落する者も少なくなかろう。

この番組、そう長くは持たないような気もする。
見るなら今のうちだろう。

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コメント

なんだかんだ言いながら毎週見ていますよ。
まとめて見た方が面白いかもしれませんね・・・

投稿: ANNEX | 2015.07.07 21:26

この番組、すっかりはまってしまいました。最初はただの馬鹿騒ぎ的な印象でしたが、録画していたものを一気に見出したらとまらなくなってしまいました。「ひょうきんベストテン」のエンディング的なテイストに少し懐かしさを感じてもいます。おもしろかった頃のフジテレビ、という感じでしょうか。今の人にはウケないんでしょうね。

投稿: 伊達直人 | 2015.07.07 21:15

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