待ってました
演芸好きなもので、東京に行くとついつい寄席へ行ってしまう。
寄席には落語家だけではなく「色物」、落語以外の芸を披露する芸人も登場する。
また色物はテレビ・ラジオの演芸番組にもよく登場する。
三味線漫談の三遊亭小圓歌は、その美貌もあり、メディアにはよく登場する色物のひとり。
また寄席でも何度も拝見させていただいた。
…ただ。見るネタがいつも大体同じなのだ。
「師匠の圓歌はちっちゃすぎてポケットに入る」とか、
小噺も毎回同じ。歌う小唄・端唄も、「これ前も聴いたな」というものばかり。
で、「ワンパターンだ」みたいなことをTwitterに書いたのだが…
こう諭された。「あの人たちは、落語家を引き立てる『華』なんですよ」、と…。
そう、色物は落語家の合間に出てくる、「ショウタイム」。
落語家より笑いを取るのは通常御法度なのだ。それができる力量があったとしても。
だから、毎度毎度ネタを変えるのは漫才師くらいで、
あとは毎回同じようなネタを繰る。
ギター漫談の「ぺぺ桜井」も、やるのは毎回一緒。
「カエルの歌」を短調で歌い、ヨナ抜き音階で歌い、沖縄音階で歌い、
ギターで「禁じられた遊び」を弾きながら「浪花節だよ人生は」を歌う。
最後は「『サヨナラ』という曲をお聴き下さい。サヨナラ!」で締めくくる。
テレビでもラジオでも寄席でも全部同じ流れでやる。
正直「またか」とは思いつつも、やはりこれがこの芸人の在るべき位置なのだ。
落語家だって、もはや一つのネタしかやらない大御所もいる。
小圓歌の師匠の三遊亭圓歌とか、軍歌と口ラッパの川柳川柳とか。
色物が一つのネタを極めたって何の不思議もないのである。そして実際に笑いを取るわけだし。
しかも「適度」な笑いを、だ。
だから、これらの芸人のネタをテレビ・ラジオで見る、聞くときは、
「またか」と言わず、「待ってました」と言うべきなのであろう。
まあ、「またか」と思う心も、それはそれで大事なんでしょうけど…
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