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野性の証明サウンドトラック

高倉健が亡くなり、さまざまな主演映画が追悼企画として放映された。
その中の一つが「野性の証明」。
薬師丸ひろ子(鈴鹿ひろ美!)のデビュー作でもある。

映画についての講釈はネット上にさんざんあふれているので書かない。
というか講釈をたれるほどの知識がないんですが(笑)

久々に映画は見たが、聞きしに勝るガ〇キチ映画である。
狂った人間たちが殺戮の限りを尽くす狂った世界。

その標的にされた我らが健さんは、
場違いな正義感を振りかざす夏八木勲と奇妙な友情で結ばれながら
可憐な薬師丸を守り抜き、自らも生き抜き尽くす。
英語題「NEVER GIVE UP」は、まさにその通りである。

襲ってきた悪漢のドタマを、
健さんが斧でぶったたき割る様子は
凄惨を通り越してもはや爽快感すら感じさせる。

しかし、最後のエンディングは120%の「絵空事」で、
その空虚さは、平和のありがたみをこれでもかと押しつけてくるのだ。

おっと、映画の講釈をしてしまった。
見逃した方はどうぞ、レンタルやCSで堪能頂きたい。

さて、サントラである。
我らが大野雄二御大の作品。
制作は1977年、といえばもう「(新)ルパン三世」とかぶっている。

聞けばわかる「ルパン節」。

ルパン三世のサントラに入っていても
何の違和感もない曲ばかりで、
聞いていて安心感が広がる。

例外なのはオープニングテーマ「野性への序曲」。
「ベン・ハー」か?と思わせるイントロと、
黛敏郎的なアプローチのオーケストレーションは
大野雄二らしさがあまり感じられない。
逆に言えば新鮮なのだが。

しかし2曲目以降はがぜん、「これぞ大野雄二」という曲がひしめき合う。

たとえば、落ち着いた曲「時間さえ忘れて」は、
コーラングレ、ビブラフォン、フルート、ストリングスと
御大お得意のアンサンブル。

いっぽう、残虐なシーンでかかる「戦慄の青い服」は
「24時間テレビ」のサントラ盤に入っている曲に似ていたり
(これも制作時期はほぼ同じ)。

これも典型的な大野メロディである、
エンディングテーマ、町田義人「戦士の休息」は
かなり有名な曲であるが、実際はエンディングではなく
映画の中ではクライマックスで使われている。

実際にエンディングロールで使われているのは
「悪夢は頼子と共に」。不吉なタイトルだが、
シンセサイザー主体でむしろ「挽歌」のようなメロディ。

そして収穫だったのは、
「挿入歌」とされている町田義人「銀河を泳げ」。
「戦士の休息」のシングル盤でカップリングとして発売されている。
これも素晴らしい一曲だ。
(なお実際は劇中では歌入りでは使われておらず
インスト曲が使われている)

映画はストーリーが難解でスプラッタ描写も多く、
何度も繰り返し見たいとは正直思わないが、
このサントラ盤は繰り返し聞きたい一枚である。

大野雄二ファンはもちろん、高倉健ファンにもおすすめしたい。
最後に、健さんありがとう!


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