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「よろしければ」は、よろしくない

小売店なんかでよく聞く、
「よろしければこれなんかいかがですか」
「よろしかったら試着してみて下さい」。

これ聞くと、すごく嫌悪感を覚える。
イヤだなぁ、と。

だいたい「よろしかったら」って言うけど、
よろしくないシチュエーションが多い。

小売店で、品定めをしているのに、
横からぬっと入ってくる店員。
あんまり店員とコミュニケーションしたくないんだけどなぁ。

こないだもあった。とある店。
ほしいスニーカーがあって、眺めていたが
案の定店員が横から「ぬっ」と出てきて
「スニーカーですか?」。

ゴルフ場の定番のあいさつ
「今日はゴルフですか」かよ、と思った。
ゴルフ場に和太鼓の練習やりに来るバカがいるかよ。

こういうときは「あ、いいっす」とそっと売り場を離れることにしている。
ほんとはそっとしておいてほしいんだけどさ。

「いや、見てるだけなんで」とか言っても、
くっついてくっちゃべってくる店員とかいるし。

実際、店員が客に「ロックオン」して接客する売り方は
前近代的な考え方で、
客を遠ざけるアクション」と言う言い方で切って捨てる専門家もいる。

なのになぜ、店員はこういう「過剰接客」をやめないのか。
それはこういう「May I Help You?」の売り方で
売れていたからだ。

もののない時代、店のない時代は、
客にサービスすることで、客も喜んだのだ。

しかしいまは違う。
モノも店もあふれた時代。
客も品を見る目を養ってきている。

だが、店側は未だに「店員はコンシェルジュであるべき」
と、店員に教育している。
だからこういう接客をしてしまうのだ。

実際は、店員側だってこういう接客はされたくないはずだ。

しかし客の中には、
店員との会話を拒まない客もいれば、
押しが弱くて、店員の言うがままに買ってしまう客もいて、
こういう接客が一定の成果をあげてしまう。

でもそろそろ化けの皮がはがれてくるんじゃないだろうか?
ネットでも買える時代なんだし。

…ただ、世の中のものすべてがネットで買えるわけじゃない。
買えない品物の事例。
これは盛岡市内。

喫茶店みたいなお店。
店先のショーケースの中においしそうなケーキが並んでいる。
あぁ、いいな、とぼんやり眺めていると、
店の奥から店員が「よろしければこちらもどうぞー!」と声をかけてきた。
出た、「よろしければ」。

しかも店員がいるのは店の中。
そう、売り物が店の中央にも置いてある、というのだ。
ガッツリ店の中央である。
入ったら二度と買わずに出られない感じ。

その手前のショーケースだけじゃ許しませんよ、
みたいな雰囲気出まくりなのである。

その店員の声がけに不穏なものを感じ、
さっと立ち去ったのだった。

っていうか、売り物を喫茶店形式の店の内部に置くなよ、
という話なのだが。
そういうのも、分からないのかねぇ。

「よろしければ」は、
たいがい「よろしくない」というお話でした。

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