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布施明に見る「演歌フュージョン」

先日、森川由加里と高齢結婚をこなして話題になった布施明。
歌唱力に定評のあるシンガーである。

以前、廉価版のアルバムを買ったのだが、
全部、後年録りなおした曲ばかりで少しがっかりしたことがあった。
まあそれでも布施の歌唱力を堪能するに不満はなかったのだが。

今般の「ご成婚記念」に、やはり廉価版だったが
ベストアルバムを買い求めたところ、
今回は「当たり」。全曲オリジナル版であった。

布施がデビューしたのは60年代。
ということで、「恋」「霧の摩周湖」あたりは
かなりイントロも曲調もそれなりに時代めいている。

…というか、「演歌っぽい」。
今でいえば演歌のセンスなのだな。

当時の五木ひろしや森進一も、たしかこんな感じの曲を
歌っていたはずである。

思うに当時の歌謡曲市場は「ポップス」「演歌」に
明確に分かれていなかったはずだ。

欧米の音楽からもろに影響されているグループサウンズですら、
ムード歌謡との境目があいまいだったのだ。

それが、徐々に「演歌」「ポップス」に、それぞれ「進化」していった。
生き物が爬虫類や哺乳類に分化していったように。

布施はその後「これが青春だ」以降、「愛の園」「積木の部屋」「シクラメンのかほり」と、
演歌色を失っていく。

逆に五木や森は、演歌に「純化」していくのだ。
この演歌とポップスの分化は、のちの演歌の「退潮」を呼んでもいる。
そして勝ち組の「ポップス」でさえも…。

80年代の歌番組では、普通に演歌歌手が混じって
歌を歌っていた。「国民的ヒット曲」も、
演歌からも普通に出ていた。
いまや、ポップスからもヒット曲は出ないが…

別に、布施明に「演歌っぽい曲」を歌ってほしいわけではないが、
また以前のように「ボーダレス」化された
「演歌フュージョン」が歌われるようになると、
業界の活性化にもなっていいのかな、と思う。

ポップスから演歌に近づくのはいきなりは難しいと思うので、
演歌からポップスに歩み寄ってみたり、とか…。

ジェロとかAKBの岩佐未咲とか、まだまだクロスオーバーは生ぬるい。

65歳で布施明が再婚したように、
演歌とポップスももう一度よりを戻してみてほしい、と思うのである。

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