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愛のないユニクロ

ブラック企業批判に対し、「ユニクロ」の
ファーストリテイリングCEO・柳井正会長が、
朝日新聞のインタビューという形で反論している。

なんというか、
「身もふたもない人」なんだろうな、と率直に思った。
身もふたもないからこそ、あそこまで成功するのかもしれないが。

新聞社によって編集されているので、
完全に柳井氏の見解を表現しているわけではないと思うが、
それにしても、「ブラック企業批判」でも
自信は一切揺らいでいない、という感じだ。

誤りを認めたのは「グローバル化を進めるのが速すぎた」という
軽微な一点のみ。
あとは自分の見解を、改めて強調している。

確かに、グローバル化はいまさら否定できないし、
甘えていては競争に勝てないことに至っては、
神代の昔から言われていること。

そんなわかり切ったことを、柳井氏はただ言っているだけ…
なのかもしれない。

ただ。
それにしては、柳井氏には「愛」がない。

"Glow or Die"、「成長か死か」なんだ、と柳井氏は言い、
「世界同一給与体系」構想をブチあげて見せた。

働かない奴は、貧しい国の水準の給料しかやらない。
その代わり、デキる奴にはとんでもない俸給をやろうじゃないか、どの国の人でも…
というのが、この構想である。

なるほど、愛がない。
要するに「できない奴は死ねばいい」と言っているに等しいのである。

「我がファーストリテイリングには、第二の柳井正、
そして柳井正を超える者だけが集まれ」。
これが柳井氏の理想なのだろう。

逆に、それについていけない者は去れ。
去れというより「わが社には要らない」。

わが社=理想社会、とするならば。
「この世に要らない」=「死ねばいい」と言っているようなものであろう。

そうやって異常に研ぎ澄まされた人間だけを、
世界からかき集めて、柳井氏は何をしようとしているのか。
もはやSF映画の世界である。

何も「みんなで助け合いましょうよ」「できない人、かわいそうだねー」
などと言いたいのではない。
この世が競争社会なのを否定はしない。

否定しないが、柳井氏はあまりにも身もふたもなさすぎる。
国境を飛び越えようとして、
柳井氏は倫理の境界線すら忘れかかっているのではないか。

「できない人」は一定数発生する。
というか「できない人」がいるから「できる人」も生まれる。
それはごく少数なはずだが。

しかし柳井氏は、その「できる人」だけを集めて、
成長を継続させようとしている。
「成長できなければ死」と言っているのだから。

「できない人には死を与える」ことで、成長しようとしているのだ。

そんな経営者の運営する店舗に、魅力があるか。

きょう、ファーストリテイリングの第2の業態「GU」の
新店舗に行ってみた。

平日の午後、若いお客さんであふれかえっていたが、
魅力ある商品はなかったように思う。

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