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被災地の闇

東日本大震災の被災地、岩手県大槌町に派遣されていた、
兵庫県宝塚市の45歳男性職員が自殺。(朝日
遺書には感謝の言葉が綴られていたという。

派遣は昨年10月から今年3月までの予定で、
都市整備を担当していた。

自殺の理由はこの記事からは分からない。
以前から抱えていた家庭の事情かもしれない。

ただ、被災地の自治体職員の自殺は昨年も起こっている。(共同
派遣かそうでないかは関係なく、うつ病にかかる者も多いという。
報道されない事案もあるだろう。

兵庫県立大学の研究者が、被災地派遣職員のメンタルヘルスについて
考察した資料を見つけた。
東日本大震災の被災地の事例ではないが、
今回の震災の被災地にもあてはまるものと思う。

この資料にも記されているとおり、
被災地支援に当たる職員のストレスは相当なものと思われる。

被災地住民は「助けてください、お願いします」と
言ってくる人ばかりではない。
職員を強い調子でなじり、心ない言葉を投げつけてくる者もいるという。

「あんたらは『宮仕え』の『公務員』だからいいよな」
「我々は稼ぐ手段もないんだ」…
こんな言葉を言われたら、返す言葉はない。

しかし彼らは被害者であり、たしなめるわけにもいかないのだ。

他地域からの派遣職員はもっと大変かもしれない。

東北に限らず、田舎はよそ者を受け入れないものだ。
今回自殺した宝塚市の職員は、住民と接することも多かったと思うが、
どう頑張っても関西弁のイントネーションはそうそう抜けない。

被災住民に、地元では聞き慣れない言葉で接触されると、
かえっていらいらが募り、
先述のような「心ない言葉」をぶつけてくる者もいるのだろう。

これが震災直後であれば、『遠いところからありがとう』と言ってくれる者も
多かったはずであるが、すでに時間も経過している。

被災住民も、悪い意味で「援助慣れ」し、
感謝の心を失いがちなのではないのだろうか。

しかも相手は『公務員』だから、反論してこないことを分かっている。
だから、ふとわいた感情を、ストレートにぶつけてくる。

いい意味でも、悪い意味でも、
人間は「純粋」なのだ。

『職員をなじる住民のほうが悪い』というのは
お門違いの批判である。

住民は被害者であり、
震災がなければ、そんな言葉を発することも、なかったはずなのだ。

義を見てせざるは勇なきなり、みんなで助け合おうじゃないか…
言うのは簡単だが、やるのは難しい。

「公務員は橋下徹を見習え!」「お前らはパブリックサーヴァントだろう?」
のようなことを言う人は昔から多い。翻れば自分もそうだった。

しかし、公務員のみんながみんな、
橋下氏のような「キモのすわったスーパーマン」ではない。

支援する人間を支援する方策が必要だろう。

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