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復興予算

いま話題の復興予算。
「沖縄の国道復旧にまで使われている」と
よく指摘されるが、
「沖縄タイムス」が東京支社の記者署名で記事にしている。

「いや、そんなこと言われても…」という、
半ば「困惑」のような論調である。

「復興予算と言うけど、日本全国で使えるという名目のはずで、
沖縄は被災地からいちばん遠いからダメ、というのはおかしい」
という主張が行間から読み取れる。

「沖縄は、オスプレイではあんなに声を上げているのに、
もらえるときは黙るんだな」と、
直言している人も見かけたが、
まあそりゃもらえるんなら、
多少の後ろめたさは押し殺すのが人情というもの。

だから、「全国で使えるって言ったのに、
沖縄だからダメってのはひどい」と、
おっしゃる気持ちはわかる。

ただ、沖縄は被災地から遠すぎて、
「復興予算の異常な使い道」としては、
「格好のシンボル」でありすぎる。

「国頭村(くにがみそん)の法面落石防止」が
大事なのは分かる。
311みたいな地震が来たら崩れそうだから、
なんとか工事をさせてください…。

重要性、緊急性はあるのだろう。
ただ、これに「復興予算」を投じることへの理解を得るのは難しい。

これが「一般予算」だったら、文句を言う人はぐっと減る。

そもそも「復興予算」の「復興」とは誰の復興なのか。
さすがに「沖縄の復興」ではないだろう。
「日本の復興」ではあるかもしれないが。

別に沖縄に限った話じゃない。
東京の役所の補強工事が「復興」なのか。
刑務所の職業訓練が「復興」なのか。

前回も申し上げたが、「復興」に関係するのなら、
多少の「流用」を認める柔軟性はあってもよかろう。
その「復興」は、「被災地」「東北地方」の復興でなくとも、
「日本の復興」なら、認められてもよいとは思う。

文化発信的な事業に流用することも叩かれているが、
風評被害に悩む産業に寄与する事業なら、
「復興予算」という名目でもいいのではないか。
それこそ「被災者へのバラマキのほうがまだマシだ」
みたいな論調のほうがおかしい。

ただ、沖縄の道路の補修が「日本の復興」かどうかは、
かなり疑問が残るところである。
間接的に、かなり間接的に考えれば「日本の復興」ではありますよ。

でも、それで利益を得る人はかなり偏っている。
「日本全国で使えるって言ったじゃん」という抗弁は理解されにくい。

間接的な事業が多すぎる、という批判を受けないように、
「復興予算」から「一般予算」に、お金を上手に戻すのも、
政治家なり役人なりの仕事だろう。

逆に「東北ばかりジャブジャブ金もらいやがって」
と言われないように調整するバランス感覚も、
きっとお持ちのことと思う。

後ろめたさを押し殺しながら「復興予算」を投じてもらって
道路を直すのは、税金を払う方も、直してもらう方も、
そして被災地の側から見ても、いささか気持ちの悪さが残る。

誰もが納得する予算を大手を振って使い、
崩れそうだ、という国頭村の道路が直ることを、
切に願う次第である。

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