« Googleマップを過信するな | トップページ | 「セシウムさん騒動」から1年 »

接客は世につれ

「声をかけない接客 新しい売り方模索中」…(産経新聞)。
もう、タイトルだけで読んじゃうね。(笑)

百貨店に限らず、衣料店や家電量販店などで、
品定めしていて、店員から声をかけられ、
一気に冷めてしまった、という経験を持つ方は多いだろう。

『いやいや、私は店員とじっくり話しながら、
品物を選ぶよ』という方もいらっしゃるとは思うが…

個人的には、どうもダメなんだな。
そういう「押しの強い接客」が。
記事では「若い世代」が該当するというが、
そんなに若くないけどね。笑

自分の場合は、お財布、今の環境、買った後のシミュレーションなどを
綿密に脳内で構築している(そんな大げさなもんじゃないが)ので、
お目当ての一つを決めるまでに、いちいち店員と相談なんかしたくない。

それ以前に「足もとを見られる」のが強烈に嫌だ。
少しでも安いものを買いたいから、
1つの品で3~4アイテムくらいあると、
安いほうから見ていきたくなるが、
店員は高い方から売りつけていく。

だったら、関西人みたいに大きい声で値引き交渉すりゃいいじゃないか、
と言われると思うけど、そういうのも嫌なんだよね。

要するに「店員とのコミュニケーションが嫌い」なだけだろう、と言われると、
否定できないわけだが、
じゃああなたは、店員とのコミュニケーション、お好きですか?
面倒ではないですか?

古来、小売りのシステムは、店主なり店員との
「会話」、カンバーセーションが必須であった。

「〇〇がほしい」と店に伝えると、
店主は「これとこれとこれがございますが…」と、
店の奥から品物を数種類持ってくる。
そこから品選びをして、会計をして…というシステムだ。
昔の呉服店が代表的な業態である。

それが、スーパーマーケットやコンビニのような、
客に品物を自分で選ばせる「セルフ販売」の普及により、
徐々に店員との会話をしなくても、
モノを買う行為ができるような世の中になっていった。

しかし、百貨店をはじめとした業界では、
いまだに「何かお探しですか?」の声がけが、
客への基本サーヴィスだ、と教えられている。

今の百貨店の多くは、呉服店が成長したものが多い
高島屋三越伊勢丹大丸松坂屋松屋
我が盛岡の川徳、仙台の藤崎etc.)ので
当然と言えば当然なのだが…。

「ただ見ているだけですから…」と答える
口幅ったさったらない。

いや、ほんとにモノがほしいときもあるけど、
それはこちらで決めさせてほしいし、
本当に迷ったときこそ声をかけようと思うのに、
まずいきなり会話を強要するのは、どうかと思うんだけど…

コンビニなんかでは、「何かお探しですか?」は、
不審者、あるいは万引の疑いがある者へかける言葉だ、
という話を聞いたこともあるので、
よけいにこのフレーズが嫌なんだな。

「何かお探しですか?」は、
呉服店時代からの因習のようなもので、
それに対して「ただ見に来ただけ」と言えば、
「冷やかしなら出ていっておくんなまし」と
答えることができた時代からの話法なのだ。

「いらっしゃいませ」くらいは言ってほしいが、
それ以上は「過干渉」「しつこい接客」に感じるのだな。

逆に、こちらから声をかけよう、と言うときに限って、
店員がいなかったりするのも困りものだけど。

話がそれるが、「よろしければ」と言いながら
客に話しかける言い回しも好きじゃない。

「よろしければ、このカゴをお使い下さい」とか。
「よろしければ、ご試食のほうもできるほうになります」
なんて言われた日にゃ、ムキー、である。

よろしければ、If You Liked It, ...と言いながら、
店員が客にさせたいことを強要しているだけのような気もするし、
そもそも「よろしければ」って、よろしくなかったらどうなのよ、って話だ。

ということで、紹介した記事では、
呉服店時代からの旧来のやり方では
うまくいかないことに気づき始めた百貨店側が、
考えを改め、「客に話しかけない接客」に取り組み始めたことが紹介されている。

人の動き探偵団」によると、
小売業ではむしろ、店員が作業中だったり、
ほかの客の応対をしているときこそ、
客が寄りつくんだそうだ。

確かに言われてみれば、デパートの地下食品売り場で
お土産を買おうとするとき、
他の客がいる売り場で、横からじっと眺めていたほうが買いやすい。

店員がじっとこちらをそれこそトラの如く、
虎視眈々と狙っている目つきで見られると、
子猫のように逃げたくなる人も多いはずだ。

それなのに、デパ地下には、トラの店員のなんと多いこと。
虎穴に入らずんば虎児を得ず、とは言うけど、
あんまりにもトラが多すぎる。

今でも思い出すよ、大宮そごうの地下で、
買いたくもない佃煮を買わされた思い出を…

そりゃ、そごうもセブンイレブンの傘下になるわけだ。
デパートもコンビニに学ぶ時代になったんだよ。

猫は虎の心を知らず、と言うけど、
むしろ、虎が猫の心を知る時代なんだと思うね。

|

« Googleマップを過信するな | トップページ | 「セシウムさん騒動」から1年 »

「小売業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17134/55393507

この記事へのトラックバック一覧です: 接客は世につれ:

« Googleマップを過信するな | トップページ | 「セシウムさん騒動」から1年 »