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「セシウムさん騒動」から1年

記憶にも新しい、東海テレビ「怪しいお米 セシウムさん騒動」。
1年経過し、東海テレビが報告書をHPで公開した。

皮肉にも、いま岩手では農産物や水産物からセシウムがときおり検出され、
出荷停止になるという事例がたびたび起こっている。

「汚染されたお米 セシウムさん」は、ある意味予言だったのかも知れない、
と思うと、それはそれで腹立たしくもなるのだが…。

報告書をざらっと読んでみたが、
同じミスを起こさぬ対策として、社内コミュニケーションの徹底、
生放送現場での制作体制強化などを挙げている。

ただ、事件と直接関係ない「瀬戸デジタルタワーのバックアップ」とか
「ギャラクシー賞受賞」まで触れていて、
その総花的な内容には「ほんとに反省しているのか?」という気にさせられたが…。

「岩手の米は汚染されている」というメッセージを結果としてPRしてしまった
「贖罪」として、「東海テレビとして、岩手や岩手のお米のPRに務める」という。

岩手県民としては複雑である。
要するに「その口で言うのか」ということだ。

かつて、岩手産の米を「汚染されたお米 セシウムさん」と表記したテロップを流して
世間を驚かせたテレビ局が、「岩手のお米は美味しいですよ!安全ですよ!」なんて言われても、
説得力がない。というか、悪い冗談でしかない。

自社制作番組でも、ことあるごとに「岩手県」を取り上げているようだが、
これとて視聴者には「セシウムさんの謝罪のつもりか?」と見透かされるだけではないか。

あげく「東海テレビ社内食堂の米を岩手県産ひとめぼれに変えました」
「社内販売もいたしました」という記述は、それこそ噴飯物である。
セシウムさんうんぬん関係なく、愛知産の米を提供するべきだろう。(笑)

(東海テレビは愛知・三重・岐阜がエリアなので、三重産・岐阜産の米でもいいけど)

ただ、今秋には「岩手の米作り」を取材したドキュメンタリーを放送するというが、
むしろこれには期待したい。
どうしたって「セシウムさん騒動」に触れないわけにはいかないだろう。

放射性物質に揺れる東北を「遠い辺境の出来事」と、
冷めた目で見ていた東海地区のテレビマンが、
「セシウムさん」事件でいきなり「当事者」にさせられる。

その立場で岩手の現場を見て、何を思うか…重層的な内容になるだろう。
このドキュメンタリーで「セシウムさん騒動」に1秒でも触れなかったとしたら、
それこそ東海テレビは万死に値する。

「冷めた目」を代表する存在は、ほかでもない、
当時「ふざけた気持ち」で「セシウムさん」のテロップをこさえたスタッフだろう。

事件のあとすぐに解雇されてしまったというが、
いまごろどこで何をしているんだろうか。

案外、1年たっても右往左往している東海テレビを見て、
あざ笑っているのかもしれない。

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