愛のメモリー35th Anniversary Edition
松崎しげるのシングル。
価格はシングルなので1000円。なのに14曲入りとは、これいかに…
実は、このCDに入っている曲は全部「愛のメモリー」である。
正確に言うと、1曲だけタイトルが「愛の微笑」となっているのだが、
これは「愛のメモリー」の原曲で、
歌詞が一部入れ替わっているだけで、実質同じ曲である。
1曲目が新録「愛のメモリー2012ver.」、
2曲目も新録の「愛のメモリーBossa ver.」。
そこからずーっと、「愛のメモリー」だけが続く、という、
聞く人によっては「地獄」そのもののCDである。
聴き比べて楽しもうと思っても、
「愛の~♪」を聴くと、「またか」と思ってしまう構成。
しかもたちが悪いことに、マツの歌唱力はあまり「衰え」がない。
35年前(「愛の微笑」は37年前)にはすでに歌い方は完成されていて、
編曲のアレンジを手を変え品を変えしているだけに聞こえなくもない。
まあグダグダ言ってはみたものの、
よくもまあこれほどアレンジを変えられるもんだ、と感心もする。
そしてそれにイチイチ応えていくマツの表現力。
マツは衰えてない、と書いたが、
その衰えなさっぷりにも、ただただ感嘆するのみだ。
「芸能界・夜の帝王」の座を火野正平と争っていた頃の、
みなぎるシゲルツリーのブラックエキスが、
スピーカーからあふれ出さんばかりである(何を言っているんだ)。
圧巻なのは9曲目の2003年のライヴ版。
生歌だと、普通は音程がズレたりするものだが、
マツの場合はそれがない。
とにかく「シゲル・マツザキ」の歌唱力に、圧倒されるのみ。
しかしこのジャケットのダサさはなんとかならなかったのか(笑)。
35年前の「愛のメモリー」シングルのデザインを元にしたものだが、
とってつけたような東京スカイツリーの前にたたずむ
真っ黒けのジイサン…なんとも申し上げにくい悪ノリである。
まあ、35周年も今だけ、スカイツリーも今年初物、と来れば、
今やらずしていつやるのか、ということならしょうがないか。
なお、CDのデザインもレコードそのもので、
「タイムカプセル」っぷりは徹底している。
歌唱力は変わってはいないけれども、
37年前の「愛の微笑」は、さすがに技巧も甘めで、声も若々しい。
これからも変わらぬ「褐色の肌」と「暑苦しいほどの歌唱力」で、
元気のないニッポンに、「愛」を注入し続けていってほしい。
ビバ! しげる!
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