小売業・サービス業の神髄とは?
本場・大阪から数週遅れの「探偵!ナイトスクープ」を見る。
餃子店の店主から、「餃子店の経営がうまくいっていない。
なぜ儲からないのか、客に意見を聞いてほしい」という依頼。
探偵役の桂小枝が店に向かう。店構えは一流店っぽいのだが、
中に入ってメニューを見ると、「○○餃子」と称し、
20種類以上の餃子が並んでおり、
「青春レモン味餃子」「一口あんこ餃子」など、
なんじゃこりゃ、というものが並んでいる。
近所の商店主や買い物客に「あの餃子店どうですか?」と
インタビューしてみると、
別に特徴もない餃子だ、とか、辛辣な回答が返ってくる。
しょげる店主。店をたたませまい、と、小枝がとった打開策。
店主が開店前に修行したという店の主人、
つまり「師匠」を、店に連れてきた。
聞けば、師匠が伝授した教えを店主は守っておらず、
レシピを勝手に変えたり、簡略化したことで味が落ちているようだった。
で、最後は師匠の教え通りに焼いた餃子を客に食べてもらい、
美味しいという声が上がってめでたし、めでたし、という結末となった。
「愛の貧乏脱出大作戦」的なノリのVTRであったが、
いろいろ考えさせられた。
小売り・サービス業の神髄は「付加価値の提供」である。
客がこの店に来たい、と思えば客は来るが、
行かなくてもいい、と思えば来ない。当たり前のことである。
だが、実践するのは難しいのだ。
店主は師匠の教えを勝手に破ったことで、
まずい餃子を焼いていたのだが、
そのことに自分で気づかない。
なんで客が来ないのか分からず、
客足が伸びないのを、別な要因にしようとする。
そして餃子の種類を増やせば客が飛びつく、と勘違いした。
レモン味の餃子を出せば客が珍しがる、と思ったのだろう。
そのレモン餃子が美味しいのならいいのだが、
番組によれば、どの味の餃子も大差なかったらしい。
基礎がまずいので、バリエーションをやっても同じなのである。
ところが店主はそこにも気づかない。
餃子の種類を増やすことを客は求めていないはずなのだ。
そもそも餃子の種類が多い店なんて、あまり聞いたことがない。
客は「美味しいお店」という付加価値を求めている。
「美味しい餃子」さえあれば、客は来る。
その基本さえできていなかったのだ。
実際には、あまり美味しくなくても
客が来る店というのはある。
それは入りやすいとか、すぐ食べられるとか、
友達と一緒に行っても周りに気を遣わなくてもいい、とか別の要因だ。
客は「付加価値」さえあればいいのである。
その店に行きたくなる価値だ。
その価値が提供できるか否か。
それが、小売り・サービス業の決め手なのだ。
…まあ、口で言うのは簡単で、
その決め手がなんなのか、店主でさえ見えなくなるのである。
一度客の立場になって、考えてみる、というのは有効だろう。
店を出す前は、自分も「客」だったのだから。
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