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番組収録で大けが

お笑いタレント、「ずん」のやすが番組収録中に腰の骨を折る大けがを負った(サンスポ)。
番組はフジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」。

収録は新潟県のスキー場で行われていた。
水上用のゴムボートに乗り、ソリの要領ですべる競技中、
スタッフの想定以上のスピードが出たため、
停止用に雪で作ったスロープをやすの乗ったボートが超え落下。
やすはスロープ下にあった小屋に激突。腰を強打したという。

やすは新潟県内の病院に運ばれ診察を受け、
東京に戻って治療を続けるという。

やすは42歳、年齢としてはすでに中堅だが、芸人としては若手相当。
当番組のものまねコーナーで注目され、
他のコーナーにもたびたび出演していた。

もともと学生時代から柔道をたしなんでおり、
番組でも柔道着姿でおなじみ。

とはいえ、建物への激突では受け身を取るどころではなかっただろうが、
もともと「ガタイ」はいいはずで、それで被害が小さくすんだ可能性もあるが、
ことによればもっと重篤な被害を被った可能性もあるだろう。

バラエティ番組の収録中に
ケガというのは昔から良くある話ではある。
それこそ骨折くらいなら枚挙にいとまない。
ねんざ程度なら報道すらされない。

しかし重大なケースでは、出演者が内臓損傷した例もあるし、
同じフジテレビではウッチャンナンチャンの番組で、
香港のアーティストが死亡した例がある。

こういう事故が起こるたびに、テレビ局は安全管理を問われるのだが、
事故は再び起こってしまう。

はっきり言えば、事故を完全に防ぎきることは不可能だろう。
「交通事故」だって、絶対起こさないように、
行政やら自動車会社やら警察やら市民団体やら、
さんざん策を尽くしているのに、未だに年間5千人死者が出ている。(UTMS

バラエティ番組で事故を起こしたくなければ、
全番組が「アメトーーク」みたいに座って収録すればいいだけの話。
しかし、そんなテレビを見たいだろうか。

どうしたって刺激を追い求めるのが娯楽というものである。
それと安全とどう折り合いをつけるかが問題である。
しかし100%の解はない。

あるとすれば「企画しない」「収録しない」「放送しない」ことに尽きる。
まるで「3ない運動」であるが、まあ非現実的というほかはない。

それにしても気の毒なのは「やす」である。
42歳といえば一般企業なら係長、課長クラスの年季なのに、
20歳そこそこの木っ端芸人とやっていることはかわらず、
大けがするようなリスキーな仕事をやってのけねばならないわけである。

それをやらせるのは、ほかでもない「とんねるず」。
この番組でもさまざまな若手芸人を「こき使う」立場に立つ。
ゲームに挑戦させたり、どっきりにひっかけたり、罰ゲームをさせたり。

苦しんだり、困惑したりする芸人達を、
石橋・木梨はヘラヘラしながら高見の見物、という映像を
何度も見せられてきた。「みなおか」以外でも「生ダラ」がそうだった。

むろん、ディレクターなり放送作家なりが筋書きをしたためての
「演出」でやっている側面も大きいとは思うし、
やられる方の芸人はむしろ「おいしい」「将来に有利」なわけで、
必ずしも批判されるべきものでもない。

しかし、安全対策と娯楽性の折り合いに完璧な解がない以上、
「とんねるずが若手芸人に過酷なゲームをさせる」演出が
エスカレートするのは目に見えている。
そうして今回のような大きな事故が起こってしまう。

80年代から続けてきた「とんねるずモデル」の見直しも、
そろそろ考えてみてもいいんじゃないか、と、
ちょっと提言させていただく。

同時に、やすの一日も早い快癒を願う。
エイシャオラエイシャー。

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