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ブランドと社名

キスミー」という、一時栄華を放った化粧品メーカーがある。

実は「キスミー」は社名ではない。
本当の社名は「伊勢半」という。
呉服店の名前のような、なんとも古風な名前だ。

口紅で一大ブランドを築いた60~70年代には
「キスミー」というブランド名はかなり時代の先端を意識した、
今風に言えば「エッジの効いた」商標だったはずであり、
事実化粧品も売れたはずである。

それなら社名も「キスミー」にしてよかったはずなのだ。
実際、販売部門として「キスミーコスメチックス」なる会社は存在していたようだ。
しかし現在コスメチックス社は伊勢半本体に戻されている。

ブランド名を社名にした事例で有名なのは「マンダム」。
「金鶴香水」が「丹頂チック」で有名になり社名を「丹頂」とし、
さらに男性用化粧品「マンダム」がチャールズ・ブロンソンの男くさいCMで売れると、
「丹頂」から「マンダム」に社名を変えた。(Wikipedia

同じ化粧品メーカーでも、伊勢半はその看板を守り続けた。
社業の礎となったのが「紅」(べに)。紅花から取る、昔ながらの口紅を、
いまも「伊勢半本店」が作り続けている。

伊勢半グループとしてはすでに「紅」は主力商品ではないが、
源流となった「ブランド」を守り続ける決意が、「伊勢半」という社名を残すところに現れている。

キスミーは一時ほどの力はなくなったが現在もブランドとしては健在。
キスミーブランドでの「アイメイク」商品が現在の主力となっているが、
メーカー名としては「伊勢半」が使われている。
ローマ字による今風のロゴも制定されており、「伊勢半」もまたブランドとなっていることが分かる。

マンダムのように、看板ブランドからとった社名に入れ替えるやり方もあるし、
社業の元祖を頑として守り続ける伊勢半のやり方もある。
どちらが正解とはとても言えない。

ただ、ブランドというのはとても大切なものなのだ、ということは、
両者から教えられることではなかろうか。

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