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東海テレビには笑えない

「あやしいお米 セシウムさん」「汚染されたお米 セシウムさん」と書かれた
テロップを誤表示していた、として番組打ち切りに至った「ぴーかんテレビ」について、
東海テレビは30日、検証番組を放送し、報告書を公表した。

2週間をめどにWEB上で検証番組の動画が公開されている。
こちらはまだ見れていないが、
報告書に、目を通してみた。

「ぴーかんテレビ」がどういう番組か、から報告書は始まり、
なぜ「セシウムさん事件」が起こったのか、
問題となるテロップを作成した50代の外部スタッフ(以下X)と、
その周囲の当日の行動を中心に検証し、
スタッフへのヒアリングから問題点をさらに詰め、
最後に今後の対策を書き記し、締めくくっている。

主な原因は以下である。
1)Xが「悪ふざけ」でテロップを作成した
2)ほかのスタッフが注意したが、Xは聞き流した
3)X含め、スタッフ同士の連絡不足とミスが重なり、
 「セシウムさん」がテレビ放送に乗ってしまった
4)操作を行うタイムキーパーが不慣れだった

その放送がTwitterなどで話題になり、
番組がYOUTUBEに投稿され、大騒ぎとなった…これが顛末である。

問題の直接の原因であるXについては報告書の前半部で手厳しく糾弾しており、
年かさの割に、「手が遅い」「スキルに難あり」「テンパる」
「リーダー的存在とはほど遠い」という、周囲の証言をそのまま掲載している。
さらに、「社会常識に欠けている」とまで言い放っている。

この部分はとても気分が悪い。
確かに、人格を疑うような言葉をテロップにしてしまった張本人であり、
いくら辞めさせたい、憎たらしい人間だとはいえ、
マスコミの書く報告書としては、少し個人攻撃に過ぎるのではないか。

結局はこのXに、岩手をやっつけようとか、悪意は全くなく、
「非常識な人間がやったこと」として済ませたいがために、
ここまでXをボロクソに書いているのだろう。

Xに悪意があったかなかったかは、この際どうでもいい。
作ってしまったものは悪意があってもなくても、放送されれば同じである。

そもそもXは、カメアシから始まって、
だいぶ長い間、東海テレビの仕事をしていた、とある。
それなのに東海テレビは、この「社会常識の欠如した」人間を、
長い間スタッフとして雇用する契約を結んでいたわけだ。

報告書ではたびたび、Xが「使えない人間」という烙印を押している。
しかし、その使えない人間を長期間使っていたのは
「東海テレビ」そのものではないのか。

いちおう、APとXのコミュケーション不足や、
機械操作に不慣れだった新人TKにも言及し、
さらに番組をチェックする人間が社内に誰もいなかったことなど、
人的原因はXひとりではないようには書かれている。

また、景気悪化に起因する人員削減による、
番組制作現場のきしみなどにも、だいぶページを割いている。

しかしこの報告書からは、
Xひとりへの人格攻撃だけが強烈に印象に残るのである。

なお、Xはすでに、所属する会社から解雇された、という。
取引会社にトカゲのしっぽを切らせて、
東海テレビ自身は新たなスタートを切ろうとしている。

報告書の末尾には、「被災地と向き合う」と題して、
岩手への「補償」計画が並ぶ。
「岩手の観光情報を放送する」「岩手の農家を取材する」
「東北地方関連のイベントを積極的にとりあげる」…。

これを、東海テレビが放送するのか?
いくらなんでも、視聴者はしらじらしさを感じるのではないか。

報告書冒頭には「秋の豊作と、一日も早い復興をお祈りしております」とある。
つくづく、笑えない冗談が、名古屋の人はお好きなようだ。

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