怒り
東京電力の社長以下が、東日本大震災で発生した福島原発の爆発事故のため、
浪江町からの避難地である二本松市に向かい、
町長と対面し、避難民に謝罪に行った。(中国新聞)
一人の中年女性は、自分たちの窮状を話しながら、
「(東電社員全員で)なんで一軒一軒謝れないんですか!」
「仕事がなくなったんですよ!」と、清水社長を痛烈になじった。
別の男性は「土下座しろ、シミズ!」という罵声を浴びせかけた。
社長らは、ただ膝をつくしかなかった。
不謹慎と言われるだろうが、
怒鳴り続ける被災者の様子は「興奮状態」と例えていいだろう。
「ヒステリック」と言っている人もいるが、まあそうだと思う。
テレビ局も面白がってその場面だけをセンセーショナルに伝えていた。
どうも、「違和感」を感じるのだ。
社長をなじることが、正しいことのように伝えているけど。
被災者側にとって、怒鳴る相手は東電ただ一人なんだと思う。
あんなものを作って、我々の生活を奪って…。
つらいのは分かる。
責めたい気持ちもあるだろう。
でも、東電の社長を責め立てたところで、
その場で何かが得られるわけじゃない。
むしろ彼のモチベーションを下げるだけではないか。
清水氏に心労を加えたら、
いやらしい言い方だが、
もらえるものももらえなくなるかもしれないのだ。
なじってやりたい気持ちをこらえ、
冷静に、いまの窮状を伝え、
誠意を引き出すほうが「上手」だと思う。
…ここまで書いたけど、
当事者になったら、自分もやっぱり、
「土下座しろ、シミズ!」と、力の限り叫ぶのかもしれない。
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