取材商法
「取材商法」という言葉を初めて聞いた。
中小企業に、「おたくの企業を、当社で発行している雑誌で紹介したいのですが」
と電話をかけてくる。聞けば、芸能人が来るのだという。
ああ~あの人ね、というクラスの、ひと昔売れてたような人。
ところが「取材費用として7万円お願いしております」という。
えっ、お金を取るの?と思う人もいれば、
7万円くらいならいいか、という人もいる。
取材を受けたとする。芸能人は確かに来たが、
たいした話を聞いてくれるわけじゃない。
そりゃ経営コンサルタントじゃあるまいし、
ビジネスに関して突っ込んだ話ができるはずもない。
後になって雑誌は送られてくるのだが、
書店にこんな本、売ってるか?という感じの本だ。
ページをペラペラめくっても、確かに昔売れてたけど、
今はさっぱり…という、タレントやスポーツキャスター崩れが、
パッとしない会社をインタビューした、
底の浅い記事ばかりが羅列されている。
「経営者向けの雑誌」と謳っているが、
経営者はこんな内容のない雑誌、読むはずもない。
後日また電話がかかってくる。
「今度は特集記事いかがですか? ただ取材費用が前回の5倍になるんですが、
いま大変な時期ですんで、今回は特別に3倍で結構ですから…」。
ここで「やられた」とまだ思わない社長に関しては、
もう知りません。(笑)
詳しいことは「取材商法」で検索すればいい。
Wikipediaには実例が3社掲載されている。
「取材商法」という言葉は知らなかったが、
この3社のうち1社の雑誌は見たことがあった。
どこかの会社に置いてあって、やはり「紹介してもらった」ということらしいのだが
雑誌にしては妙にサイズが大きく(昔はやったグラフ誌みたいな)、
内容もイマイチ、イマロクくらい。
どこの会社だったかも、取材したタレントも忘れたが
それくらい内容のうっすい雑誌だったのだ(笑)。
雑誌と言ってもどこにも売ってない、怪しい雑誌だ、という、
WEB上での評判を封じ込め、取材商法という言葉を連想させないように、
似たような内容のブログをたくさん作り、
検索上位に来させるという巧妙な「SEO対策」を施しているものもある。
(まあ、そのブログは全部ほとんど同じ内容なので逆に怪しいのだが)
一番上手いのは、雑誌ではなくWEBサイトにしている会社。
某有名歌手のせがれがプロデュースしているらしいのだが、
こんなサイト誰も見ないぞ…。
それにしてもかわいそうなのは、取材する芸能人である。
誰が見ても「落ち目」な人物ばかり選ばれている。
つまり、この雑誌なりWEBサイトに登場することによって、
逆に自分で「落ち目の芸能人」であることを認めているようなものだからだ。
こんなことまでして糊口をしのがねばならないのか?という。
だからこういうのに荷担せざるを得ないのだろうが。
社長側としては、現実的に支払えなくもない額を提示されれば、
タレントと会えるということでホイホイ受けてしまうのだが、
実際には広告効果はゼロ。
Wikiにもあるとおり「ダマされたアホな会社」というレッテルを貼られ、
むしろマイナスになる危険性もある。
そして取材をしてくれたタレントの株まで下げてしまうのだ…。
ゆめゆめお気をつけ召されよ。
【追記 12/5/15】
少しアクセスが増えていたので、
何かと思ったら、取材商法をあえて受けに行って、
某アイドルタレントとの握手に成功したWEBデザイナー?の男性のブログが話題になっているようだ。
「取材商法も悪くないぞ」とは、ご冗談でしょう。
アイドルが来てくれるとは限らないしね…。
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