« 「日本は見上げたもの」か? | トップページ | 見えない恐怖 »

看板は倒れる

スーパーにモノがない…
東日本大震災以降、起こっている「物不足」「買いだめパニック」である。

被災地に物資が優先的に送られる→それ以外の地域ではものがなくなる
→だったら先に買っておいた方が楽→売り物がなくなる→
被災地へも物資が送られなくなる…ということで、
「買い占め」「買いだめ」はやめようと、マスコミが率先して報じている。

震災後、同じようなCMを連発してひんしゅくを買ったACジャパン
(実はACに罪はないのだが)も、震災後に大急ぎで作った「新作CM」は、
買いだめや節電を控えるように国民に呼びかけるものであった。

きのうスーパーに行ったときには、
まわりの客はほとんど「買いだめ」のような買い物をしていたが、
マスコミにたきつけられたのだろう。

いっぽうでは「買いだめしないで」といさめておきながら、
カメラは空になった棚を映して「モノがない」とあおる…
マッチポンプやがな。

食料品を作るメーカーに言わせると「モノはあるんです」という。
全国で米不足が起こっているが、「米もたくさんあります」と言う。

ではなぜ、「物不足」が起こっているのか。
Twitterで気になるブログを見つけた。
「買い占めではなく物流の問題」(実業の世界)。

「買い占め報道はウソです」…という驚きの書き出しで始まる。
(なお、東京の話なのでお含み置きを)

道路は空いている。燃料はLPG。
では、なぜ商品が来ないのか?

現在は「在庫を持っていた業者だけが、出荷できる」状態なのだそうだ。
では、なぜ在庫がなくなったのか?

それは「流通在庫を極限まで切り詰める」流通形態に問題があるという。
在庫をなるべく置かないように、「なくなったら発注する」という手法が
とられていた。こうすることで「常に新鮮な売り物」だけが店に並ぶ。

また、業者としても、在庫品を置いておくだけでは場所をとるし、
ものによっては冷蔵したりすることでコストがかかる。
そのコストを軽減するメリットがある。

しかし、こういう大事故が起こると、出荷できなくなる。
出荷する物がなくなるから当然だ。

思い出すのは、トヨタの「かんばん方式」である。

在庫をためないスケジュールを目指す工程方式であるが、
事故が発生して車が作れない、というトヨタに関する報道は以前もあった。

トヨタ方式は、モノが滞りなく流れるときは、
とめどなく完成品を出荷し続けられる「究極の生産方法」なのだが、
有事に弱い。食品流通がこれをまねてしまったことが、
「買いだめパニック」を呼んだのである。

まねされたほうのトヨタもいま、自動車の生産に手間取っている状況という。
日本からも部品供給できず、海外の工場をストップさせている(WSJ日本版)。
在庫があればなんとかなったのだろうが、トヨタはそれを許さない。

自動車はなくても死なないが、
食料品は摂取しないといけないもの。
ほんとうにマネする必要があったのか。
もう一度考えたいところである。

|

« 「日本は見上げたもの」か? | トップページ | 見えない恐怖 »

「ニュース」カテゴリの記事

コメント

僕も、ガセ情報には気をつけたいと思いました(>_<)

投稿: 井上 雄太 | 2011.03.22 18:45

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17134/51177844

この記事へのトラックバック一覧です: 看板は倒れる:

« 「日本は見上げたもの」か? | トップページ | 見えない恐怖 »