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怪しい「怪しい電気自動車」

JanJanBlog「怪しい電気自動車」
「釣り」っぽいタイトルの記事だが、釣りではなくまさにタイトル通りの要旨を持つ記事である。
電気自動車がいかに「怪しい代物」であるかを糾弾する、上岡直見氏の記事。
なんかこう、“市民新聞”らしい意地の悪い記事だなぁ、と素直に思う。

最初は電気自動車の普及を肯定的文体で説明していく。
後でドーンと落とすことは分かっていても、なるほど…と読み進めていくうちに、
「電気自動車は、原子力発電所を後押しする!」。

電気自動車=夜間充電=原子力発電所にはピッタリ、という構図を描き、
電気自動車が普及すれば、「強固な社会的圧力」として、
原子力発電所の需要が喚起される、とする。

「みんなもう分かってるだろ?」という意識があるのか、
原発がなぜ「悪」なのかについてははっきり書いていない。
それくらい嫌いなのだろう。

…そもそも原発=悪、というイメージにとらわれすぎている。
あるいは原発=チェルノブイリとでも?

大体、石油が善で原子力が悪、というのは偽善だろう。
どっちも人間が都合良く使っているという点では同じだ。

まあ、JanJanの記者には原発否定派が多いようだが…。

そんなにエネルギーを使いたくなかったら、
あなた方が愛用しているパソコンも、
自動車はもちろん、自転車も捨てて
(自転車生産にも電気が使われるのは自明のこと)、
縄文時代の生活でも実践してみたらいい、1時間でイヤになるから。

私が言っていることはヘリクツですか? あぁそうですか。

航続距離が短い、スペースが小さい、という点を上げながら、
「電気自動車は所詮セカンドカー、金持ちのための遊び道具」
とする視点はあながち間違いではない。とくに今は。

ただし、著者は「技術革新」というものを甘く見ている。

確かに現在の電気自動車は都市部でしか使えない。
そもそも都市部では自動車も要らないくらい交通が発達している。

一方、航続距離が長くなりがちな農村部では充電もままならない。
我々の住む東北では一度の移動で100キロ動くことはザラである。
しかも「暖房」を使えば航続距離は驚くほど短くなるはずである。
真冬にトンネルの中で「電欠」したら…と思うとぞっとする。

が、それは今の話。電池の能力が低すぎるのだ。
もっと電池技術の革新が進めば、航続距離はもっと伸びる。

電池の世界では日本企業は一日の長。ならばなぜ航続距離を伸ばせないのか。
それはこれまで「自動車に使う」ことを考えてこなかっただけ。
現在は中国やアメリカのベンチャー企業も、電気自動車や電池製造に続々参入している。
彼らと日本企業との戦いがますます電池を進化させる。

当然クルマのサイズだって大きくできる。
セカンドカーからメインカーにすることも、
「オール電化キャンピングカー」だって夢じゃない。

だから、電気自動車を「金持ちのオモチャ」から抜け出させることも、
夢ではないはずなのだ。怪しくない!

そして最後の「歩行者が近づくと疑似走行音を出す装置」を
「歩行者はどけ!と命令する装置」と断罪するが、これは勘違い。
視力障碍者に危険を知らせるための装置である。
電気自動車はエンジン車と違って音が小さく、
視力の弱った人は気づきにくいので、あえて音を出すのである。

そこまでして電気自動車を悪者に仕立て上げたいのか。
「自動車メーカーにダマされるな!」と、上岡龍太郎みたいなことをおっしゃるが(*)、
少し考えすぎではないか。

*著者の名前と共に、「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」という番組を思い出しただけで、他意はない。

原発は悪い、自動車メーカーは小ずるい、
だから電気自動車は怪しい…
文明否定の言いがかりもはなはだしい。

こんな後ろ向きで意地悪な大人にはなりたくないなぁ、と思いつつ、
「人のことを言える人間ではない」自分に気づくのだった。(大笑)

最後に。金さえあればアタシも電気自動車は欲しいですよ。

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