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独裁者の椅子は遠く

竹原流にNO…鹿児島県阿久根市の出直し市長選は、現職の竹原氏が、
新人の西平氏に敗れる結果となった。

西平氏8500票、竹原氏7600票(南日本新聞)。僅差とも言うべき結果だが、
あれだけ支持を集めていた竹原氏が圧勝できなかったわけで、
なんとも寂しい結果ではある。

「市職員が勝ったんだ」…竹原氏は、不敵な笑みを浮かべながら語り、(朝日新聞
そして「市民はだまされた。あんたたちに」といって報道陣をあげつらった。(毎日新聞

まあ、当然の結果だろうと思う。
竹原氏の市政は独善、独裁だった。

部下である市職員を「高給取りだ」と目のかたきにし、
「改革」を旗印に、専決処分を繰り返す。
労働組合のロックアウトや、職員解雇、議会招集拒否など、
独善的手法は、知事から「違法」とまで言われる始末。

庶民のうっぷん晴らしにはなったが、
姿勢は混乱、市ごとマスコミのおもちゃにされてきた。

拍車をかけたのが市長のブログ。
障碍者の生命を軽視するような書き込みは議論を呼んだ。

それでも「市長ならやってくれる」「改革してくれる」と
望む市民、支持者もまだまだ根強かったようだ。

あれだけ阿久根市の評判を落としながら、
それでもなお、あの独善的な市長を支持する層が厚かった理由…
それだけ市民に閉塞感があったということか。

ただしさすがに今度ばかりはその層もだいぶ薄くなってしまったようだ。

「仮想敵」を破壊することをアピールして庶民の心を引きつけ、
カリスマ性と劇場性で政治活動を行う政治家といえば、
最近では大阪府の橋下知事や、名古屋市の河村市長、
一昔前では小泉純一郎総理あたりが思い出される。

フィーバーを起こし、冷静さを失わせる手法は、
もっとも市民を引きつけやすいのだろう。

ただし竹原氏はかなり「脇が甘かった」。
人間性を疑われるような行為に走りすぎた。
まあ、その程度の人間だった、ということか。

それでもなお、有権者の約半分が、竹原氏を信じていたということには、
驚かされる。「あんな感じの人だけど、きっと我が町をよくしてくれるはず」、
という「麻薬的魅力」か。

まだ住民投票など、混乱の火種は残るようだが、それらさえクリアできれば、
阿久根市はこれで、全国から注目されなくなり、平和な街に戻るだろう。

問題は、市を二分したことによる禍根と、
落選した竹原氏が次に何をしでかすか、ということに尽きようか…。

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