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劇薬に注意

※ 1週間前に書いて少し寝かしてしまった文章です。

阿久根市長選挙は、前職を批判した新人・西平氏が当選したが、
市議会リコールが成立しており、いまだに尾を引いている。

市政を混乱させた竹原信一・前市長は、
22日放送のテレビ東京「田勢康弘の週刊ニュース新書」に出演
(BSジャパン経由で全国で視聴可能であった)。

ゲスト出演していることもあり、番組では現地取材VTRをからめながら、
竹原氏を好意的に伝えた。(もちろん西平氏へも取材していたが)

竹原氏は、「身分制度(=官民格差)は改革すべき」と語り、
「市民のための独裁」を明言。
専決処分も市民のためだ、とし、VTRで自身を批判する片山総務相も一蹴した。

考え方は「公務員制度がガンだ」という視点で一貫しており、
VTR中では「私は市民に期待している」といった“庶民派”発言も聞かれ、
とにかく「私は何も間違ったことはしていない」という自信がみなぎっていた。

twitterでは「言っていることはまとも」
「竹原都知事もいいね」と擁護する人も多かった。

ただし。この日の番組を見ても、
基本的に「頭でっかち」であり、理論や理念はあっても配慮がなく、
混乱なしに実践する能力は大いに疑わしい、と感じざるを得なかった。

今後のステージは阿久根にこだわらない様子だったが、
鹿児島の片田舎でさえ混乱させたのだから、
どこで何をやっても同じ結果になるだろう。

官民格差に強い懸念があるのは分かったけれど、
労組のロックアウト、解雇…
そして副市長起用に代表される専決処分を繰り返し、
市政をかき回してカオス状態に陥らせたことは否定できない。

ブログでは「やめさせたい議員」の投票を受け付けたり、
障碍者の生命を軽視する表現を使い波紋を広げた。

さらに、パクリ満載の妙ちくりんな壁画を、謎の絵師に描かせたり、
失職後に自身の写真入りパンフレットを印刷させたり。
阿久根の悪名を高める行為に終始した。

すべて、竹原氏に言わせれば「何も間違っていない」のだろうが、
とにかくマスコミのおもちゃになると分かっていての「確信犯」ぶり一つとっても、
度が過ぎているとしか言えない。

官民格差是正を旗印に、市役所の改革を推し進めた点を評価するあまりに
『マスコミに悪く書かれすぎだ』と擁護されがちだが、
やはり最後は「人」を見るべきであろう。

竹原氏には「リーダーとしての魅力」や「戦略家としての素質」を見いだせない。
後先を考えずに、ただただ「直情」で動いているだけだ。

先述した、障碍者への「攻撃」を簡単に発露するあたりが、
彼の人間性を表すひとつの証左だろう。

選挙結果からみて、現在も阿久根市民の約半数は竹原氏支持と見られる。
「あの人なら何かやってくれる」と思っているのだろうか。
『何かやる』んじゃなく、『何かやらかす』ばかりではなかったか。

竹原氏支持派は、新市長誕生後も集会を開くなど、動きを活発にしている。
氏自身も、市長の椅子を明け渡しても、何かをしでかす勢いを持っている。
東京に出てきてテレビ出演するくらいだ。

一言で言うと、「効き過ぎる劇薬」のような存在だったと思う。

「それくらいのきつい薬でないと、この病は治らない」。
そう言われれば一瞬納得してしまうが、
「副作用」のほうが苛烈に出てしまう劇薬ではなかったか。
使用上の注意をよく読んでからでないと、悲劇を生む劇薬だ。

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