目立つ足音
本屋でのんびり本を選んでいると、
横からものすごい音がする。
ドス、ドス、ドス…。
なんじゃ、この音は?
ものすごい音ではないか。
…しかし、見てみればなんのことはない。
若い男の足音だった。
それにしても、でかい音だ。
足を擦り気味にして、体重をかけて歩くと、
そういう音がする。
本屋というオフィシャルな場所でも
そんな音を響かせて平気なのだから、
普段からそんな歩き方なのだろう。
だいたい、こういう足音を鳴らして歩く奴は、
ガラの悪い奴が多い。(病気の人とかは別ね)
この足音のデカい男も、見た目ヤンキー風の、
若い男であった。
足音というのは性格を映すのだろう。
響くような足音を立てて歩けば“目立つ”から、
普通の神経なら、まず足音を立てて歩いたりしないものだ。
それを鳴らして歩けるような奴は、
そういう“目立つ”人生を、
足音を立てながら歩いてきたのだろう。
こそこそと、足音も波風も立てずに
“目立たない”人生を歩いてきた男の、
ちょっとしたヒガミである。
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