テレビをいじめて何になる?教えてやろうか、新聞が
民主党は「新聞とテレビの癒着」を引っぺがそうとしていたのだという。(J-CAST)
日本のテレビ局は、その創設時のプロセスから、
新聞社に首根っこをつかまれているケースが多い(まれに逆もあり)。
東京では「読売-日テレ」「フジ-産経」「朝日-テレ朝」「日経-テレ東」
というラインが厳然として存在する。
大阪では「朝日-ABC」「産経-関テレ」
「読売-よみうりテレビ」「日経-テレビ大阪」となる。
(なお、毎日新聞はその経営の脆弱さから、TBS・MBSとの関係性は弱くなっている)
地方では、「地方紙」がテレビ局やラジオ局の資本を持っている例が圧倒的。
岩手県でも「岩手日報-IBC岩手放送」に強固なラインが存在するし、
岩手日報社は他の放送局の資本も若干保有している。
※IBCのテレビニュースタイトルは「岩手日報IBCニュース」。
ただし番組の内容に岩手日報社はほぼ関係しない。
しかし、数年前に「IBCニュース」にタイトルを改めたところ、
1週間でもとの「岩手日報IBCニュース」に戻されたことがあった。
岩手日報社とIBC岩手放送の関係性を表す象徴的なエピソードである。
これはなにも岩手県に限ったことではなく、
全国で存在している図式である。
新聞社とテレビ局が社屋を共有しあう例は多いし、
山形や香川など、地方新聞社がテレビ局だけでなく、
地元経済界や政界とも露骨に癒着しているケースすらある。
そこまでヒドくはないとはいえ、先述の通り、
大手新聞社も、東京・大阪などを中心に、
テレビ局の経営から報道までを掌握している。
新聞とテレビはまさに「一蓮托生」の運命を共にしているのだ。
しかしこれでは、テレビと新聞が互いにチェックし合えるはずもない。
そう考えるのも不思議ではない。
現在でも、たとえば産経新聞は
テレ朝の不祥事を鬼の首を取ったように報道したりとか、
他グループであれば牽制し合うこともあるが、
J-CAST記事でも触れているように、「新聞再販問題」をテレビが報じないなど、
業界全体としての問題は互いにアンタッチャブルになっているのだ。
で、民主党としてはこれをなんとか「欧米型」にしようと考えた、
というのだ。テレビも新聞も独立したメディアとして、互いに批判させる。
そのほうが、お互いの問題点を指摘しあえ、
健全な姿を構築できるのではないか、と。
しかし、これまで仲良く協力してきたテレビと新聞。
それをひっくり返そうとする政治力に対し、新聞社もテレビ局も
激しく抵抗することは想像に難くない。
自民党を悪者扱いし、
民主党を好意的に報道して民主政権を誕生させる端緒をつくった大手マスコミがいま、
一斉に民主党叩きに走っているのはなぜか。
理由がわかったような気がする。
今一番ホットな小沢一郎の例の件は、(その行為の善悪は別として)
マスコミの動きにいちいち反応する東京地検が動いたから、
こうやってガラガラと事態が急変しているのだ。
そんな今の構図を、テレビと新聞は企図していた…
と考えるのは、邪推だろうか。
民主王国の人間が言うと何の説得力もないッスね。(笑)
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