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愛と夢の波濤 ~第42回年忘れにっぽんの歌~

いよいよ2009年も終わる瞬間が近づいている12月31日午後5時。
テレビ東京が贈る民族の祭典・
第42回年忘れにっぽんの歌」の始まりだ。
(今回もBSジャパンで視聴)

ステージ上に多くの歌手が並ぶ中、
ファーストインパクトはエンテナー・細川たかし「北酒場」で華やかに。
ややゴルフ焼けの肌(+頭部がやや怪しい)ながら、歌声は相変わらず。

たかしの背後には、田辺靖夫や畠山みどりが後光をきらめかせる。
客席通路には花柳糸之社中。これぞ、ニッポンの年越し。

司会は徳光和夫、竹下景子、中山秀征。

新宿コマ劇場が閉鎖されたため、今回は五反田ゆうぽうとを使用。
威風堂々としていたコマと比べると客席のグレードダウン感は否めないが、
ステージの奥行きは確保されている。
どこぞの番組と違って、ステージ上にバンドもいるし
(セットで見えにくいのが難だが)。オーケストラピットもある。

そして新機軸?、ステージいっぱいの大型LEDディスプレイが設置された。
これでEXILEには負けないぞ。

そんなわけで、まずは渋谷組の在庫整理から。

中村美律子、石川さゆり、北山たけし、水森かおり、
小林幸子、天童よしみ、坂本冬美、秋元順子、森進一、
美川憲一、ジェロ、川中美幸、五木ひろし、
氷川きよし、伍代夏子、堀内孝雄、北島三郎…

今夜も相変わらずアマギゴるさゆりのステージでは、
背後のLEDディスプレイに般若の面とゆらめく炎が。
こういう演出方法を知らない爺さん婆さんは怖がるのでは?

いっぽう、ことし名実共にサブチルドレンとなった北山たけしは
客席で握手しながらのステージング。
通路側にいるのに腕を組んで握手しないオヤジもいれば、
5席くらい離れた座席から手を伸ばして北山に無視される客も。あなおかしや。

森進一は「おふくろさん」で耳毛の爺様へのレクイエムを歌う。
やっぱりこれじゃないとね進一は。

途中、中山ヒデちゃんが軽薄軽妙な司会で場を和ます。
どうせ明日の「かくし芸FOREVER」のことで頭がいっぱいなんだろうが。

いっぽうの徳さんも、氷川きよしを細川たかしと言い間違えかけ、
笑わせるのを忘れない用意周到ぶり。

渋谷では3人組で歌う手はずの堀内孝雄、「愛しき日々」を。
「来年も元気で!」と今年も見事にサンキュー。

そして五反田でも「(渋谷組の)トリ」を務めるのはやっぱりサブちゃん。
「風雪ながれ旅」で年輪の八王子サウンドが五反田に響き渡る。
サブちゃんはコマ亡きあと、自分の公演でもゆうぽうとを使うのだそうだ。
これを「5+3=8」の法則と呼ぼう。

さあ、白いの赤いのとやる人々はとっとと北へ向かってもらって、
いよいよ五反田アメイジングゾーンのはじまりだ。

まずは園まり「夢は夜ひらく」。
宇多田ヒカルの母親のバージョンしか思い出せないのだが、
リリース時には園を含め4人の競作で、
現在に至るまで30人近い人が歌っている。曽根幸明先生はもうけただろうな。

伊丹幸雄、マルシアと比較的ヤンガーなシンガーが歌ったあと、
ジュディ・オングが相も変わらず「私の中でお眠りなさい」と無理な要求。
そして今年も参戦、松村和子は帰宅を要求。

続いてみちのく特集。
「ロックハンズ」千昌夫&新沼謙治が客席から徳さんとMCし客を和ませる。
原田悠里はきょうも長い顔で熱唱すれば、
新沼謙治もハトい顔で応戦。

そして千昌夫「北国の春」。昌夫の顔を見ていると、
来年こそ株上がれ、と故・小渕首相を思い出す次第。

企画コーナー。「カラオケヒット祭り」と称して、
ステージ上に10人ほどの出演者が、赤と青のハッピ姿で登場。
一部は芸者姿。

このコーナーはヒデちゃん進行。
WBSでおなじみ、森本智子アナウンサーが脇を固める。

先述のLEDディスプレイに大きな文字で歌詞が表示されており、
客席に歌えと指示するではないか。
まるで「夜もヒッパレ」だ。

お千代さんがたおやかに「人生いろいろ」で始めれば、
「別れても好きな人」を歌うは五月みどり&山川豊。
豊がそっとみどりにささやいてみせる粋な演出。

新沼&水前寺は仲良く手をつないで小芝居しつつ「3年目の浮気」。
芝居に集中しすぎてリズムを間違えるチータ。

バラエティから干された香田晋、
なにかにつけてのびのびしすぎな冠二郎など、見どころをちりばめて。

通常コーナーに戻るが、ヒデちゃん&森本アナのまま進行。
森口博子のリストラ色、鮮明に。

水前寺清子はチーター柄を染め抜いた着流しで「涙を抱いた渡り鳥」。
瀬川瑛子は変に派手な衣装で、今夜も「命くれない」。

テキトーなヒデちゃんのMCで、
セクシー・エヴァーグリーン五月みどりが、
「一週間に十日来い」で客席の紳士方の股間を刺激すれば、
島倉千代子は「東京だョおっ母さん」で愛らしく。

手に取ればちぎれそうなお千代さんの歌声が
五反田の空にとどろくころ、時計を見れば19時14分。

野口五郎と研ナオコがのんきに提クレで小芝居している間、
渋谷では「こども店長」がのんきにMCを始めていた。

NHKホールのステージにしつらえられた大階段を、
さっきまで五反田で歌っていた人たちが下りているときに、
その五反田ではなぜか「大事MANブラザーズ」が
「大事MANブラザーズオーケストラ」とどうでもいい改名をして
「それが大事」を熱唱していた。

ボーカルはなんか木梨憲武と三村マサカズを足して、
ピーウィー・ハーマンで割ったような顔になっていた。
いっぽう、渋谷では浜崎あゆみが熱いステージ。
勝負あった。…どっちが勝ちかは聞かないでくれ。

さあ、「にっぽんの歌」恒例の小鉢的なポップスコーナーへ。

研ナオコ「かもめはかもめ」にひきつづき、
『カックラキン大放送』CS日テレで好評放送中とばかりに、
野口五郎が「私鉄沿線」を、鼻をほじらずに歌う。

来年で歌手生活40周年というナオコと五郎、高音を出すのがきつそう。
この二人とヒデちゃんで、ジョイントコンサート告知がてらの思い出トークを展開。

五十嵐浩晃「ペガサスの朝」、原大輔「秋冬」、
中沢堅司(H2O)「思い出がいっぱい」。
このコーナーはヒデちゃんも休憩のようで、ナオコ&五郎が代理MC。

ナオコ「あばよ」を歌い終わり、シモ手にハケながらMC。
そして五郎が「19時の街」をやっぱり苦しそうに歌う。

徳さん&景子が復活し、懐メロゾーン。
渋谷ではこども店長が(どうでもいいけど一切耳にしたことないねこの曲)「かつお節だよ人生は」を歌っている間、
五反田は平和勝次がダークホース抜きで「宗右衛門町ブルース」。

そして緑川アコ「カスバの女」、大下八郎「おんなの宿」。
知らない人、知らない曲が続く。

かと思えば、Wikipediaの、本日出演のマイナー歌手の項目に、
「第42回年忘れにっぽんの歌に出演」なんて
かたっぱしから書いてる奴がいることが判明。

日吉ミミ「男と女のお話」。榊原郁恵のモノマネを思い出すね。
一節太郎「浪曲子守唄」。きょうもお乳をほしがります。

酒は大関心意気」のCMが流れたあと、
ベストタイミングで加藤登紀子「ひとり寝の子守唄」。サンポーニャの音色と共に。

フォーク&ポップスゾーンへ突入し、
相変わらずどこかの馬主みたいな風貌の因幡晃が「わかって下さい」。
そして丸山圭子「どうぞこのまま」、庄野真世「飛んでイスタンブール」。

さて、渋谷は…あっ、あっちもLEDディスプレイ使ってやがる!! しかもデカい!
ゆうぽうとではコーナーの雰囲気に合わないのか、
LEDディスプレイを片付けてしまっていた…。

昭和の名曲・名歌手コーナー。
まずは美空ひばり「港町十三番地」を田川寿美で。
続いて春日八郎「赤いランプの終列車」西方裕之。
徳さん、ここでも曲名を「ランプは赤い終列車」と言い間違える。

三橋三智也「達者でナ」を原田直之。地味なステージングを心配したか、
全員楠田枝里子ヘアにした花柳社中が色とりどりの手袋をつけて踊るので
そっちばかり気になってしまったではないか。

ちあきなおみの演歌ナンバー「帰れないんだよ」神野美伽のあとは、
田辺靖雄が久々に妻抜きで石原裕次郎「夜霧よ今夜も有難う」。
またしても花柳社中が真っ赤な着物で和傘振り振り踊りまくる。

CMタイム。チャンネルを回すと、美川憲一がオードリーやおかま2名を引き連れて
「さそり座の女」を完全におかしくしちゃっていた。
今年のNHKはどうかしている。ヤバいぞ、テレ東。
勝間和代がまた鼻をおっぴろげてえらそうにしゃべっているので五反田に戻ろうか。

山形のJB・大泉逸郎「孫」。こちらも負けじとLEDディスプレイ復活。
渋谷ではエンテニスト・細川たかしが「望郷じょんから」をとどろかせれば、
ゆうぽうとでは隠れた常連・すがはらやすのり、今年は「四季の歌」で勝負。

野路由紀子「私が生まれて育ったところ」。ウムム知らない。
そして三船和子、やっぱり「だんな様」ですな。
番組もいよいよ終盤戦へ。提クレでバンマスの豊岡豊がお茶目に登場。

渋谷はレミオロメンが「粉雪ってる」が、
五反田は今年鬼籍に入った名匠をしのぶコーナー。

まずは石本美由起を讃え、「柿の木坂の家」。
カキノキング青木光一、独特のリズム感で熱唱するのでバンドも大変である。

続いて三木たかし。テレサ・テン「つぐない」を、
三木の妹である黛ジュンが歌うが、悪いけど声が低くて合ってない(笑)
最後はロス・プリモスの森聖二へ、「ラブユー東京」を香田晋。

渋谷では、森進一が爬虫類みたいな顔になって「花と蝶」を歌っているところで、
天下の森繁大先生を悼み、お登紀さんが再度登場し「知床旅情」。

時刻は9時を回る。あっちはまだ番組中盤、久石譲がブンブンタクトを振り回しているが、
こちらはラスト30分。大月みやこが「女の駅」で情念を歌いきれば、
高山厳は「心凍らせて」で一発屋イズムを歌いきる。

渋谷ではいよいよスーザン・ボイルが登場しそうな雰囲気だが、
五反田は山川豊が客席でやっぱり握手しながら「アメリカ橋」を歌う。
イギリスよりもアメリカだよな。

そしてスーザン・ボイルがキムタクのエスコートでステージに上がると、
負けじと八代亜紀も「愛の終着駅」3コーラスで応戦する。
高音勝負は夢が破れたボイルの惜敗としておこう。

さあ、いよいよ大団円、日本歌手協会幹部コーナーへ流れ込むぞ。
大津美子、畠山みどり、ペギー葉山。無敵の「トロイカ体制」だ。

まず大津美子は2年ぶりに「ここに幸あり」。
ドレス姿のダンサー4名が華麗に踊る。
某サイトで有名なアゴの目立つダンサーも登場。
「みなさま、お幸せに…」
歌い終わった美子から愛のメッセージが届けられる。
来年こそ幸せになりたいもんだね。

向こうがaikoなら、こちらはディーヴァ・オブ・ディーヴァ畠山みどりの登場。
桜模様のド派手な着物で「出世街道」。
「みどりちゃん!!」の声も響く。

そして、昨年は仕事の都合で出られなかった会長・ペギー葉山が「学生時代」。
客席からは手拍子が鳴り響く。
学生時代に思いをはせ、いま心をひとつにした、はるか昔の学生たち。
ツタの絡まるチャペルより、舟和のイモヨウカンのほうが好きなはずなのに。

ラストは出演者陣がステージ上に勢揃いし、
加藤和彦をたたえ、「あの素晴らしい愛をもう一度」を。
LEDディスプレイにはまたも歌詞が表示されており、
カメラが客席を映すと、歌っている客もちらほら。
その横では花柳社中が踊ってる。

もうなんだかわからないカオス。
いや、これが「にっぽんの歌」なのだ。正しい大晦日なのだ。

日本の歌謡界、日本の大晦日、いや、
ニッポンはいま、「にっぽんの歌」なしには語れないのだ。
愛も夢も「にっぽんの歌」にある。
ややもすればアブない街と言われがちな五反田が、
ゆうぽうとどころか「ユートピア」に昇華したのである。

日本の歌の素晴らしさが詰まって詰まって、
森末慎二の手すら借りたい4時間30分であった。


…はぁ、疲れた。
キーボード叩きながら見る番組じゃないな(笑)

※本文に入れたくなかったので、
以下のキーワードをタグとして入れときます。
「紅白歌合戦」「裏番組」

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