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寄席爆笑王・ガーコン落語一代

(※「殺人(笑)時代」に先を越されたのであせって書いた文。
私は恐れ多くて「戦中の記述は面白いが後半が投げやりだ」なんて書けません)

川柳川柳「寄席爆笑王・ガーコン落語一代」(河出書房新社)を読んだ。

表紙だけを見れば、「ソフト帽をかぶった渋いおじいちゃん」だが、
落語界随一の怪人物として有名なお方である。

書名にもなっている「ガーコン」は、川柳の代表作。
「歌ってばかりの怪作」と言われるが、
その歌とは「軍歌」。戦争体験が色濃く反映された噺でもある。

前半は、そんな軍国少年だったころのエピソードが中心。

終戦後は、クルマ、女と若気の至りで遊びを尽くす生活の中で、
落語家への夢が頭をもたげる。

そして三遊亭圓生の門下に入り、「三遊亭さん生」と名乗る。
おかみさんにも気に入られ、いくつかしくじり(失敗)もやるが、
それ以外は至って順風満帆な噺家生活を送る。

しかし、ひらめきで始めた「ラ・マラゲーニャ」路線が、
古典を大事にする師匠の不興を買い、徐々に冷遇されるようになる。

そして起こった落語協会分裂騒動。

志ん朝との酒の席がきっかけとなり、
師匠との対立が決定的になる。
(このくだりの狂言回しは当然、円丈)

まあこのあたりの緊迫したやりとりは
読んだ者のお楽しみ。

エロいエピソードも、随所に登場。
分裂騒動では悪の帝王を演じた、
「全さん」こと円楽のエロ話もちょっとだけ。

そして川柳と言えば「酒」のしくじり。
飲酒運転で逮捕された話も、
川柳の手にかかればサラリとしたもの。
(当然、大昔の話ですよ)

ただ最近は3日に1回飲む酒が美味しいという。
節酒人生は、飲み過ぎた男の行き着いた「安住の地」といったところか。

そして最終章では、エロいマクラを4本誌上収録。

巻末には「つかちゃん」こと塚越孝アナ(フジテレビ、元ニッポン放送)が
「解説」という名の「川柳賛歌」をしたためている。

異端落語家であるはずの川柳の目を通し、
落語界とは、三遊亭圓生とは、
そして「人間はなぜエロいのか」までが分かる本である。
面白いですよ。

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