工場が閉鎖され、農家は…
盛岡市みたけにあるJT日本たばこ盛岡工場が、
米子工場とともに来年3月末で閉鎖されることになった。
小田原工場も再来年閉鎖され、同社工場は9ヶ所から6ヶ所に減じられる。(日経、朝日)
盛岡工場は、この地区では非常に大きな敷地面積を持つ工場である。
操業開始は1905年と、すでに100年を越える歴史ある工場だ。
要因は言わずもがなの「たばこ離れ」。
生産本数は実に、5年前の半分にまで落ち込んでいたという(めんこいテレビ、リンクなし)。
従業員はほとんどが地元採用だが、国内の他工場に配置転換されるとのこと。
また非正規社員は解雇となる。なんともやりきれない話だが…。
岩手県は有数の葉タバコ生産県でもあり、
農家の声が強すぎて、県の禁煙対策が後手に回るほどの「たばこ王国」だったはずなのだが、
全国的、いや世界的な健康志向の前には抗えなかったということなのだろう。
葉タバコは特に県北部で栽培が盛んで、
県内で生産された葉タバコは多くがこの工場で加工されていたはず。
窮地に追い込まれる葉タバコ農家の心中を察すれば複雑。
「転作すればいい」と言う方は勝手だが、
数十年もたばこ栽培ひとすじでやってきて、
いきなり明日からリンドウでも植えりゃいいじゃん、とはいかないだろう。
例えれば、もうパンしか食べてはいけない、
米の飯は食うな、と言われているようなもの。
それを『タバコを吸うな』に置き換えてもいいのだが、
その状態は、じわりじわりと進行しつつあるわけで…。
自分自身は嫌煙派なので、何とでも言えるけれども、
農家の気持ちになると、何とでも言えなくなるのだ。
(追加)
5月1日の岩手日報によると、盛岡工場敷地内にある
「東北原料本部」については存続するとのこと。
工場側は「今回の工場閉鎖と葉タバコ購入量は関係ない」としているが、
影響は避けられないようである。
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