格差逆転現象
中央メディアは「負け組決定…」とばかりに、
今日行われた東芝の「HD DVD」撤退正式発表をしょんぼりムードで伝えているが、
岩手のメディアだけは、同じ場で発表された
「北上市に東芝の半導体工場建設」について「ついに正式決定!」と浮き足立っている。
なにしろ8000億円をかけた工場がデーンとできるのであるからそりゃ大喜びだろう。
工場ができれば住民が増え、お店も儲かる。皆が果てしない皮算用を始めるのだ。
まさに「岩手の経済活性化」そのものだ。
常に表情の乏しい達増知事も、会見で相変わらずの
「鉄仮面」のままコメントだけは小躍りしていた。
東芝としては、これ以上伸びないことがはっきりしたHDDVDを見切ることで、
北上(と四日市)の新工場で作る
「NAND型フラッシュメモリー」という製品に投資することができるわけである。
HDDVD撤退と、北上新工場はいわば表裏一体。
ビックカメラやヨドバシカメラで買ったHD DVD、どーしてくれるんだコラァ!と
大枚はたいた消費者の怒りが渦巻く都会に対し、
「工場でぎんだって~」とルンルンムードの我が岩手。
中央と地方の格差が逆転するこの面白さ。
最近、自動車工場や半導体工場の進出決定で「富県」宮城が盛り上がっていたようだが
岩手もなかなかやるもんである。
何しろ東芝が工場を建てる理由の一つが「水がいっぱいある」だったんだもの。
(半導体の工場は洗浄作業で水をドバドバ使うらしい)
そりゃ北上あたりはうんざりするほど雪が降るしねぇ。
田舎だからこそできる工場を東芝が身銭を切って建ててくれる。感謝、感謝。
我々は、焦ってHD-DVDを買った金持ちの都会人をせせら笑いながら、
ブルーレイディスクのレコーダーをゆったり購入できるわけである。
何年後かには、東芝もブルーレイの製品を出すだろうし。
※「半導体」を辞書で引くと「シリコン」など物質としての意味しか出てこないが、
北上でシリコンを製造するわけではなく、
実際ここでいう「半導体」は「半導体素子」のことで、
平たく言えば「集積回路」「ICチップ」のことである。
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