« Spiced With Brazil | トップページ | ラジオビデオ実現? »

大日本人

ダウンタウン松本人志主演・脚本・監督の映画「大日本人」を見る。
率直に言えば、「2時間のコント」である。

冒頭から、松本監督演じる「前世代のヒーロー」へのインタビュー番組という形で、
「捨てられる者の哀感」をえぐり出していく。

国際問題、老人介護、家庭崩壊、商業主義…
松本流の笑いの味付けで世間を斬る「社会派」な内容に、
ぐっと引き込まれる。

(以下ネタバレ)
海原はるか、竹内力、板尾創路らがCGキャラの「獣」として登場。
大日本人は「獣」を小気味よく倒していくが、雲行きが怪しくなり…

「かの国」からやってきた「獣」の強さに、敵前逃亡をかます大日本人。
いよいよ世間からのけ者にされ始めた大日本人の前に現れたのは「4代目」の祖父。
しかしその4代目もあっけなく死んでしまう(とどめをさしたのは…)。

いきなりウォーニングのあと、実写シーンへ移行。
苦戦する大日本人の前に、アメリカンヒーローファミリーが現れる。
敵を美しくあやめる大日本人と違い、
アメリカンヒーローファミリーは敵をいじめ抜き、最後は爆死させる。

迫力はあるが不自然でやや気味の悪いCGと違い、
ヒーロースーツと生身の松ちゃんがジオラマで繰り広げる戦闘シーンはあまりにゆるい。
ここが最大の笑いどころではなかろうか。

そのままCGシーンへ戻り、本筋を描くのかと思いきや、
かなりゆるい方法で「おしまい」を迎え、スタッフテロップと同時に流れる
雨上がり宮迫と宮川大輔のののしりあいで映画は幕を下ろす。

前半の社会風刺も伏線らしき描写も、時間を追っていくストーリー展開も
ほとんど放り投げた、かなり強引なエンディングである。
このオチでは、おそらく観客の半数以上は納得しないであろう。

しかし松本人志がやりたかったのはSFでも風刺でもなく、
「コント」だったのだろう。
最後の蛇足的な部分も、「コント」を完成させるためのもの。
個人的には嫌いではない。

ある意味「監督、ばんざい!」と似たようなカタストロフィが待っている。
お笑いを突き抜けた人が「お笑い映画」を取ると、こうなるんだろうなぁ。

(ブログ検索して感想をいくつか読んでみたが…)
この映画については「分からない」「つまらない」「途中で寝た」という人も多いようだ。
「はねるのトびら」とか「エンタの神様」のような
わかりやすいお笑い番組の好きな人には理解できないだろう。

無理に分かった気になっても怒りがこみあげてくるだけだ。
「コント」なのだから。

|

« Spiced With Brazil | トップページ | ラジオビデオ実現? »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17134/15524339

この記事へのトラックバック一覧です: 大日本人:

« Spiced With Brazil | トップページ | ラジオビデオ実現? »