ドーナツを待つ間に
夜行バスが交通事故を起こし、乗務員として乗っていた、運転手の弟(まだ10代だった)が死亡した事件。
直接の原因は運転手の居眠りとされているが、間接的には「過当競争」「規制緩和」もあると言われている。
バス業界が許認可制から届け出制になり、新規参入組がダンピングに走った結果、業界が体力戦、消耗戦に陥った。
このバス会社も家族経営の零細業者ゆえに削るところがなくなり、運転手の睡眠時間を削った結果、この悲劇が起こったのだ、という。
過当競争といえば、タクシー業界のすさまじい競争と、運ちゃんの低賃金が叫ばれて久しいが、バス業界も知らないうちにこんなどん底にたたき落とされていたのだ。
日本版ニューズウィークが「それでも格差は必要だ」と、いかにもアメリカンな脂っこい見出しを出してひんしゅくを買ったことは記憶に新しい。
格差が必要なことくらいみんな知っている。アメリカ人は馬の鹿だから(もちろん一部を除きますよ!)、極端な差がつかないと納得しないだけだ。
頭の中身がアメリカ流の格差支持派は「国内で競争がないと、国際競争にも勝てない」という。
格差も競争も、資本主義社会には必要だし大前提だ。それがないと謳った共産主義社会のヒドさは歴史が証明した。
ただその競争や格差が問題で、先も述べたように、アメリカ人は極端に競争し、極端に差をつけたがる。
アメリカ人の食べるものといえば、「アボカド入りチーズバーガー」だの「シロップがけクランベリーパイ」だの、極端に甘くてしょっぱくて脂っこいものばかり。
そのくせ「無脂肪」だの「ノンカフェイン」だの変なところに気を使うから、極端にまずいものをバクバク食っている。
問題なのは、そんな「極端なアメリカ流」が日本にもどんどん流入していることだ。サイアクな形で表象したのが、くだんのバス事故だろう。
小泉や平蔵みたいな「アメリカの伝道師」が、口八丁手八丁で日本をどんどんアメリカ流に染めていった。そのうち日本人は、寒風吹きすさぶ新宿で、甘ったるいドーナツめあてに2時間も並ぶようになってしまった。
アメリカ式経済が最高の解なのか。2時間待つ間に、考えて欲しいものだ。
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