悲しい結果
今朝の岩手日報朝刊。「どうだ」といわんばかりに、紙面横いっぱいの黒抜き文字「岩手競馬廃止へ」。
昨日県議会で競馬組合への融資が否決され、未明になって増田寛也知事が「年度末での廃止もやむを得ない」と会見しており、長年の歴史を誇った岩手競馬は、このまま廃止される方向が強い。
全国的には、「またひとつ公営競馬が消える」…それだけのことだが、大きな影を岩手に落とすことになるだろう。
知事、議員、そして県民にとっては「借金の種が減ってよかったね」ということにはなるが(知事にとっては「花道」ともなったろう)、岩手競馬が残した負債はまだ残る。
競馬で飯を食ってきた人たちにとっては、今回の決定はとうてい受け入れられるものではないはず。「馬」だけで人生を生き抜いてきた人々はどうするのか。
きのうの県議会、勝負服を来た騎手たちが議員たちに頭を下げていたが、その前を素通りする議員の表情が印象的だった。あの騎手たちはこの決定をどう思っているのだろう。
ほかの公営とかJRAにでも行けばよいだろうとか、そんな生やさしいものじゃない。
利害関係者の一人でもある、「テシオ」編集部横川氏によると(彼もまた、職を失うことになる)、今年度のレースはまだ残っているが今後のレース開催は難しく、結果として岩手競馬は1月15日のレースが最後だったことになるという。
なんともあっけない幕切れだ。そして、4月からは役目を終えた競馬場が残る。長年、多くの馬が駆け抜けたであろう、奥州市の水沢競馬場、そして競馬廃止の引き金を引いた盛岡市の盛岡競馬場「オーロパーク」は…。こうなる前に、何か打てる手はなかったのか。
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