異常なる音楽評論シリーズ マイドッ!浪花BEST
大阪モノのコンピレーションのうち、一番グッときたアルバム。
最大の収穫はやはり「河内のオッサンの唄」である。
こんなにスゴいとは思わなんだ。
ファンキーなサウンドと微妙にマッチするミス花子の汚らしい(失礼!)河内弁。
時折挿入される、南こうせつヴォイス。そのギャップがスバラシイ。
歌詞は若干オトしどころが甘い部分もあるものの、全体的にはよくできている。
30年前の曲だが、今聴いても完成度の高いコミックソングだ。
都はるみは3曲で登場しているが、その歌唱力・表現力には舌を巻く。
ふつうのオバサンになれなかったのも分かるというもの。
歌唱力といえば「宗右衛門町ブルース」のレツゴー長作。
本家・平和勝次とダークホースの方が有名であるが、こちらもなかなか。
長作の強弱のない歌い方は「気持ちよくがなっているだけ」に聞こえなくもないが、
逆にそれがいいダシになっているし、
こぶしのきかせ方の技術も高い。スゴイぞ和製モーガン・フリーマン。
「大阪ラプソディー」では、海原千里・万里(現:上沼恵美子)の声が美しい。
天童よしみとちびっ子のど自慢荒らしで競っていたという逸話も理解できるというもの。
それと、「女のみち」の宮史郎(とぴんからトリオ)もはずしちゃいけない。
ヒゲのおっさん、歌が上手すぎます。そりゃヒットするわ。
「雨の御堂筋」はフィーフィーがまだピグモンになる前の曲。
必死そうな歌声に引きつけられる。
「大阪で生まれた女」はもちろんショートバージョンであるがそれでも長い約6分。
「放(ほか)されて」は隠れたヒットナンバー。(今年新録したらしい)
このCD、半分の曲が演歌系統の作品なのだが、
演歌がわかる世代でよかったなぁと思う。
自分よりちょっと後に生まれた世代は、
街角からTV画面から演歌が消え始めた世代だけに、
演歌という汽車の発車時刻に間に合ってよかった、と実感する。
演歌が消え始めた時代は、
歌番組で細川たかしが「タッチって呼んでね~」とおどけて浮きまくっていた時代。
そんなタッチの「浪花節だよ人生は」も収録されてます。(でもタッチは「望郷じょんがら」がいいんだよな)
そういえばこの曲は木村友衛らとの競作だった。
競作というシステムも、演歌時代の遺物かもしれない。
とまあ、またまたよけいなことを考えてしまった。
正直「大阪タイガースの唄」などマニアックすぎて
自分にはオーバースペックな部分もあるが、満足満足。
寒いトーホグのど田舎で聴く浪花メロディの素敵さよ。
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